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「良いセリフ」とは何か?

どうも。ペンゼルと申します。
私は趣味で、ドラマの脚本を書いています。

今回、この記事では
脚本における「良いセリフ」とは何かについて、私の考えを述べていこうと思います。


◯パターンAとパターンB

いきなりですが、まず初めに
以下のセリフ(パターンA)を読んでみて下さい。

〈パターンA〉
太郎「これからどこ行く?」
花子「猫カフェに行きましょ」
太郎「猫カフェ? 猫、好きなの?」
花子「ええ、大好きよ。あなたは?」
太郎「俺? もちろん好きだよ」

上記のセリフを読んでみて、どう思いましたか?
おそらく「つまらない」と感じたと思います。

けれども
もし太郎が、猫が嫌いで、かつ、花子のことが好きだとしたら…

このことを踏まえたうえで、以下のセリフ(パターンB)を読んでみて下さい。

〈パターンB〉
太郎「これからどこ行く?」
花子「猫カフェに行きましょ」
太郎「猫カフェ? 猫、好きなの?」
花子「ええ、大好きよ。あなたは?」
太郎「俺? もちろん好きだよ」

パターンBを読むと
太郎は、花子に好かれようとして、猫が好きであると嘘をついていることが分かると思います。

そういう意味で
パターンBは良いセリフであると言えると思います。

ここで注目したいのは
パターンAもパターンBもセリフ自体は一字一句同じ
ということです。

◯「良いセリフ」とは

パターンAのように、一見つまらなそうなセリフでも
「太郎は猫が嫌いで、花子のことが好き」という場合のときに使えば
「良いセリフ」になることが分かると思います。

つまり
「セリフ」というのは、場合次第で
「良いセリフ」にもなるし「つまらないセリフ」にもなる
ということです。

こういうセリフが「良いセリフ」で
こういうセリフが「つまらないセリフ」と絶対的に決まっているわけではないのです。

たとえどんなセリフであっても
「良いセリフ」となる可能性を秘めているのです。

◯最後に

というわけで、今回の記事では
脚本における「良いセリフ」とは
どういうものかについて、私の考えを述べました。

例えば
オシャレな言い回しのセリフであったり
ひねりの効いたセリフであったり
そういう“見た目の良いセリフ”こそが「良いセリフ」だと思われがちですが
そういうセリフだけでなく
いたって普通の、何の変哲もない見た目のセリフも
場合によっては、良いセリフとして輝けるチャンスがあるということを
今回の記事で伝わればいいなと思っております。

それでは、またお会いしましょう。
Have a nice day.

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