FastEverの両刀遣い

以前紹介したように「FastEver3」が登場した。これはつまり「FastEver2」とは別アプリが登場したということであり、なんだったら「FastEver2」はまだまだ現役であることを意味する。

よって、こうである。

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そう両刀遣いだ。

どうやら同じことをしている人もいるらしい。

とは言え、私は使い方が違う。それについて書いてみよう。

FastEver2

まず「2」の方から。これは「日記」に使っている。着想や思いつきではなく、日常的な行動の記録。散歩しただとか、何かを食べただとか、そういう話を書く。何かあれば写真も撮る。

それを、毎回送信せずに、一日分貯めておく。

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日ごと(一日単位で)送信するから、タイムスタンプは年月日を取り払って、時間だけにしてある(「HH:mm」)。何か書き留めるときは、まずタイムスタンプを押し、記録する。そして、そのまま送信ボタンを押さずにアプリを終了させる。後はその繰り返しだ。

一日経って、朝一にFastEver2に何か記録をしようとした際に、前日分の記録をEvernoteに送信する。でもって、それを毎日のページに貼り付ける。たとえば、こんな感じ。

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ちなみに、ノート内に写真があると、サムネイルが盛り上がってなかなか良い。

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可能ならば、一日一枚くらいの写真は撮りたいものである。

ともあれ、このようにして日記的なものができあがっていく。すばやい起動、タイムスタンプのカスタマイズ、写真もOKというFastEverの機能が存分に活かされた恰好だ。さらに言えば、FastEverは送信した記録を参照することもできる。つまり、Evernoteアプリを経由せずに、過去の「日記」を振り返ることができる。これも便利ポイントであろう。

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なにせ「日記」なので、後から細かく編集する可能性は小さい。その点はアイデアノートとはまったく違う。日記はどちらかと言えば、「記録」に属するものだ。だから、一度生成したものは、編集的介入よりも単なる閲覧で「使われる」ことの方が多い。ようするに、ただ「読めれば」それでOKなのである。

ただし、この使い方をしていると、日記ではない、言い換えれば時系列の束縛にとらわれない──とらわれると使いづらくなる──情報をEvernoteに送信が難しくなる。なにせそれこそがFastEverの役目だったからだ。そこで一時は別のツール経由で送信していたのだが、そこに救いの手が洗われた。それがFastEver3である。

FastEver3

FastEver3は、言ってみれば従来のFastEver2の使い方をしている。つまり着想や思いつきのキャッチである。

そうしたものは、後から何かしらで「使われる」ことが多い。この場合は、単なる閲覧ではなく、編集的介入の比率が高い。タスクやプロジェクトに変身するかもしれないし、企画案として成長するかもしれない。あるいはネタ帳としてどこかのリストに追加されることもある。これらは時系列の根に位置づけるよりも、それぞれのコンテキストに振り分けるのが吉だ。でもって、そのためには断片化が有効である。まず断片化し、その後処理すること。

FastEver3は、そのための入り口ツールである。

さいごに

というわけで、FastEver2とFastEver3が別ツールとしてアプリストアに並ぶことによって、こうした使い分けができるようになった。そうなのだ。人は記録を残すが、その記録の「使い方」は一様ではない。だから、さまざまなパターンに対応できるのがいい。

それにしても、まったく同じEvernoteというツールを使っていても、自分が欲するメモのスタイルに違いが出てくる、というのはたいへん興味深いものである。メモの道のりは奥深い。

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