第二回:一番簡単なデイリータスクリストの作り方
まずは、一番簡単なデイリータスクリストの作り方を紹介します。
一枚の紙を用意してください。デジタル・アナログを問わないのがデイリータスクリストの魅力ですが、今回は話をシンプルに進めるためにアナログツールを使って説明します。
紙のサイズは、そうですね。名刺やカードサイズだと少し小さすぎますし、A4サイズでは大きすぎるので、その間くらいがよいでしょう。A5やB5といったところです。手帳やノートでもお馴染みのサイズですね。あるいは、ノートパッドやリーガルパッドを用意しても構いません。とりあえず、一枚の紙(ページ)を、一日用として準備します。
あとは簡単です。その紙に「今日やること」を書き並べていきます。
(例)
2020年4月8日のデイリータスクリスト
・朝の棚卸し作業
・朝執筆
・メルマガ原稿執筆
・15:30 病院に行く
・ブログ更新
・夕食の買い出し
・うちあわせ確認のメールを送信する
はい、できました。あとは、これをお供に今日の作業を進めていくだけです。簡単ですね。
実は話を簡単にするために、細かい検討が必要な部分をかなり端折ったのですが(モデル化といいます)、その詳細については続きの回で詳しく説明するとして、まずはこうした「デイリータスクリスト」とよくある「ToDoリスト」の違いについて考えてみましょう。
「ToDoリスト」は、名前の通り自分が抱えた「やるべきこと」をリストアップしたものです。もしきちんとそのリストが作れているならば、そこには今日やるべきことも含まれているでしょうし、明日以降で構わないことも含まれているでしょう。つまり、たくさんの「やるべきこと」がそこには存在するわけです。
そこで、「今日やること」だけを抽出し、別段今日注意を向ける必要のない事柄から切り離したリストを作る、というのがデイリータスクリストを作る目的の一つです。
逆に言えば、その日はそれに沿って進めていけば(他のリストを参照しなくても)、大きな問題なく作業を進められるようなリストが「デイリータスクリスト」と呼べます。
よって、抱えている案件が非常に少ないなら、「ToDoリスト」と「デイリータスクリスト」にはたいした違いがありません。どちらも似たようなリストになるでしょう。しかし、抱えている案件が多ければ多いほど、「ToDoリスト」と「デイリータスクリスト」の姿は異なり、また、「デイリータスクリスト」の必要性も上がってきます。
なぜ必要性が上がってくるのか?
その話に入る前に、デイリータスクリストを構成する要素について検討してみましょう。
(つづく)