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『緑のふるさと協力隊OBインタビュー』石田貴久さん【21期・福井県坂井市派遣】

超ステキな青年のお話を伺いました。

「緑のふるさと協力隊」21期で福井県坂井市に派遣されていた石田貴久さん。

今は、神奈川県山北町の山深いところで、ヤマメの養殖、山仕事、民泊、畑仕事をしている石田さん。

大学4年で、普通に就職活動をしていたが、「本当にやりたいこと」に巡り合えず、「緑のふるさと協力隊」を見つけて、応募されました。

大学生はお金を払って学びを得る期間。

社会人になると、お金をもらって働く立場。

そのギャップに、生活が変わる戸惑いを感じながら、

「間の期間で経験を積んでみたい」

「生活費の保障はある中で、環境がガラッと変われば、何か、やりたいことのヒントが見える期間になるのではないか」

「1年間の期間限定だからこそいいのではないか」

と思って、応募されたそうです。

実際に1年間を過ごす前の1週間、山梨県に同期33人が集まって過ごした「事前研修」で、

「似たようなことを考えている人がこんなにもいるんだ」

とホッとしたこと、「仲間がいる有難み」が1年間を難なくやり切れたきっかけになったそうです。

実際に、現地に行ってみて、人のやさしさに触れ、自分が動くことで、周りの方の喜ばれる体験をして、「地域のみなさんとの関係の中にある自分」を認識したとのこと。

学生と社会人の亜大を繋ぐ期間として、「生きるとは何か」「働くとは何か」を見つめる時間として、非常に有意義な期間を過ごされました。

印象に残っている体験としては、集落支援員の竹田さんに連れて行っていただいた「熊撃ち」。

かんじきを履いて、雪深い山の中を歩く70歳と、22歳。

急斜面、慣れないかんじきに置いていかれる22歳。

竹田さんとの距離はどんどん離れていきます。

ようやく追いついたと思ったら、そこには、クマが冬眠していると言われる穴倉。

一気に緊張感が高まります。

結局、クマと出会うことはありませんでしたが、そうした、エキサイティングな出来事が、村の暮らしの中に随所にあったそうです。

そんな竹内さんに対するリスペクトの想いがあって、派遣期間と、地域おこし協力隊での任期を終えて、地元・神奈川県山北町に帰ってきてから、竹内さんがしてくださった「軽トラツアー」を真似て、地元を案内するツアーを、コロナ前までは実施されていたそうです。

2年間で60人の方をご案内できて、町に関心のある方と1対1で向き合う、豊かな時間。

竹内さんが喜びと共に、自分を案内してくれた意味を感じる時間となったそうです。

話しが前後しますが、「緑のふるさと協力隊」の1年を終えて、

「もうちょっといたいな」と思った石田さんは、地域おこし協力隊として、

「地域の発展に資すること」

をミッションに、地域活動を継続されたそうです。

「緑のふるさと協力隊」の隊員が、さらに地域に残って、「地域おこし協力隊」として活動するというのは、非常に豊かな流れだと思っていますが、本当に、「緑のふるさと協力隊」の延長線上にあるような活動で、炭竃の再興をしたり、猟師のお仕事体験をしてジビエ料理を味わうイベントを実施したり、廃校を活用して宿泊施設にする検討委員となり、体験プログラムの実施を担ったりと、多種多様な活動をして過ごされました。

地域おこし協力隊の任期満了後は、地元に帰ってきましたが、山仕事がしたいという想いから、森林組合に就職。

4年間働いて、現場仕事もできるようになり、退職して、今のお仕事を個人でスタートされ、今は4年目。

「自然の中で汗を流して働くことをずっと続けたい」

その想いから、今の暮らしを長く続けられるようにしたいと語られていました。

本当に、自然派の、肩ひじ張らない石田さんの魅力は、実際に、現地でその背中を見たら、より一層感じられるんだろうなと思っています。

民泊ペガススの家
https://pegasus.eyado.net/#google_vignette

石田さんのX
https://x.com/ishidatakahisa?s=21&t=aE8FxOySfi7kZ3lp8SgO2w

今は、人がいない地域なので、いろいろと頼られることも増えている状況だそうですが、その土地を活用して、「やってみたい」と思うことを実現できる場にしていけたらと想いを語られていました。

神奈川県山北町にある、想いが形になる場。

これからの発展? 変化が非常に楽しみです。

そんな石田さんにとって、緑のふるさと協力隊の1年は、

「あの1年間がなかったらと思うと寂しいし、あの1年があったからこそ、今がある」

と思える1年でした。

だからこそ、もし、今、参加を検討している方がいたら、

「ぜひ参加したらいい!」

特に大学生、社会で働いたことがない方にはオススメ。

お金を払って学びをする機関と、お金をもらって働く期間のちょうど中間地点として、肩慣らしにもってこい。

「自分が社会に出て、どんな役に立てるのかを検討するいい機会になると思う」

と語られていました。

素敵な青年との出会いに、自分自身の今後の生き方も、改めて見つめる時間となったインタビューでした。

石田さん、貴重なお話をありがとうございました。

緑のふるさと協力隊
http://www.n-gec.org/activities/furus...

第32期隊員募集ページ
http://www.n-gec.org/news/202409.html

note【公式】緑のふるさと協力隊 by NPO法人地球緑化センター
https://note.com/midori_furusato

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