税について思うこと
などというタイトルを付けると敬遠されそうだが、なにも税金の在り方について語ろうとか、税制に対する疑問を呈するための社会派記事ではない。
テンションはいつも通りなのでヤクルトでも飲みながら読んで頂ければ幸いだ。
あくまで暇つぶし記事。
唐突だが、「ひげ税」をご存知だろうか。
一言でいえば、「髭を生やした人が髭を剃らなかった場合にかかる税金」。
「は?急になに言ってんのこいつ。」
と思われた方も中にはいるだろうが、僕は中学校あたりの歴史の授業か何かで聞いたような記憶がある。
もちろん現代日本に存在する税制度ではないが、このひげ税、実在していた。
現代社会に生きる我々から見れば妙な税制度であるが、これがまかり通っていたということは、渦中にある人というのは疑いもせず言いつけを守る習性があるものなのかもしれない。
人間、組織から税という名目で金銭を取られることには多かれ少なかれ抵抗感を示すものだ。
ましてそれが理不尽な理由であれば、不満を漏らす者、抗う者は増える。
しかしながら理不尽であっても「きまり」として税金を取られるくらいなら、「最初からやらない」という選択も出来る生き物でもある。
今日は「僕が思う、新たに出来て欲しい税制度3選」について綴っていく。
①オンライン会議招集税
これは真っ先に課税対象にすべき。
もちろん、有用なオンライン会議は世の中に沢山存在するので全てとは言わないが。
例の疫病の流行以降、「え、1箇所に集まらなくても会議できんじゃん」に端を発し、画面越しに会議をすることが何となく格好いいと勘違いしてしまったオジサン世代を中心として、不毛なオンライン会議が急増した。
御多分に漏れず、僕が所属する会社もその一つだ。
そもそも出張を伴い集まって会議をしていた時代から、不毛な時間は存在していた。
無駄な会議を好む人間はzoomを使おうがSkypeを使おうが無駄会議しか出来ないのだ。
それが「なんか未来的じゃね?」と勘違いした初老の愚民どもによって、さらに無駄時間が急増する。
これにより、「あ、その日は取引先とのアポイントがあるから会議の為に本社行くの無理だわ」が通用しなくなる。
僕は渋々出先のコンビニあたりの駐車場でノートPCを開き、離れながらにして無事に会議に出席するのだ。
こちらの背景が社内ではなく車内であることに気付いた愚民は僕にこう問う。
「お、思う君、今日はどちらから?」
「はーい、今日は青森県にお邪魔してますよー。」
旅サラダか。
仕事の邪魔すんな。
課税理由:社員につまみ枝豆役をやらせるな。
過去3年間の未納分も追徴課税されればいい。
それが嫌なら未来永劫わが社ではオンライン会議を行わないと誓え。
誓うなら減免を検討してやらんでもない。
②変な無駄クイズ税
なんとなく敵を生む怖さがあるため宣言しておくが、この事例は僕の周辺に実在する人物を想定して書くと断言する。
このクイズは、しばしば家庭内で出題される。
問題:「なんかいつもと違うところ、ない?」
正解:「あれ?髪切った?」
正解を知ってさえいれば難しい問題ではないのだが、論点はそこではない。
このクイズが理不尽なのは、問題が出される頃、出題者は既に機嫌を損ねているという点である。
本質的な正解は、対面直後に開口一番「髪切った?」である。
もはやクイズを出される前に勝負は決まっているのだ。
僕はその辺のセンサーがぶっ壊れている為、基本的に気付かない。
幾度となく不正解を出してきた。
たまに即座に「髪切った?」を発動しても、「染めただけ。長さは変えてない」が正解の場合もある。
「4つのうちどれでしょう?」の答えが「正解は、全部でした!」に匹敵する程度の理不尽さ。
こちらが思うことはただ一つ。
知らねぇよ。
クイズに正解できなかった場合でも、不機嫌になるのだけは辞めて頂きたい。
切るのも出題するのもそちらの勝手な都合だ。
こちらは何の準備も出来ていない。
派生型として、「これいくらだと思う?」や「何歳だと思う?」等の無駄クイズも課税対象。
ジャストで正解したところで不満がるだろうし、高く答えれば嫌な顔をされ、低く答えればイヤミと取るんだろう。
誰一人として良い思いをしないのだ。
課税理由:ビクビクさせないでくれ。平穏に過ごしたい。
ついでに、「髪切った?」の文字列に対して(あ、タモリ…)と思った貴方にも1,000円の納税を命ずる。
③要するに税
これは2つの型に分類される。
パターンA
長々とした持論をダラダラと語っておいて、「要するに」と要約するパターン。
「要するに」機能が搭載されているならば、最初から「要するに」化してから喋ってくれ。
「要するに」部分だけを話してくれ。
パターンB
前段の部分が喩え話や事例紹介として必要な場合は問題ないのだが、唾を飛ばしながら「要するに!」と言う奴に限って、前段の喩え話が全く役に立っていない。
そして「要するに」と言いながら全然要約出来ていないことが多い。
「要するに」を宣言した限りはきちんと「要するに」化して欲しい。
課税理由:時間の無駄遣いを他人に強いるな。
というわけで読者の皆さんには納税の大切さについての文章を読んで頂いたのだが、実際のところ他にも課税したい事例は沢山ある。
その辺りをオンライン会議でも開いて討論できれば楽しいのかな、とも思っている。
そんなことを2,380字も費やして人様の時間を無駄に奪ったわけだが、僕の課税額は一体いくらだと思う?
要するに、そんな感じの記事だ。
※実際にはオンラインでの討論会はやりません
※便宜上、課税をあたかも「罰」かのように使用していますが、この記事はフィクションです。
税は国民の暮らしを支えています。
みんなが豊かで安心して暮らしていくのに、税金はとても大切なものです。
※念のため国税庁のHPより引用
※なので怒らないでください。
※アホみたいに煙草税を納めているので許してください。
※©トミー