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#2 電子書籍と紙の本

ずっと忙しくて、
気付けば前回の投稿から2週間経っていました。
お久しぶりです。

最近は就活で毎日外に出ているのですが、何でしょう……
「これは就活と呼べるのかしら?」と
不安や空虚感に襲われる瞬間も多くて、
色んな考えや言葉が頭の中をぐるぐる回るだけ回って、
気付いたら明日がやって来ている、みたいな。

「頭の中で考えるだけで通り過ぎてしまいたくない」
と思って始めたはずなのに、
早速破綻している気もします。

でもまあ、義務じゃないしね。
気ままにやっていこうかな。

閑話休題。

実は先日、電子書籍デビューをしました。

今更感はあるのですが、本は紙媒体派だったので、ずっと抵抗があったんです。
でももう家に仕舞える場所はない、けど本は欲しい。どうしようかなーとかなり迷った末の、いわば妥協案…ってところでしょうか。
電子書籍対象の割引クーポンがあったのも後押しして、これを機に買ってみようか、くらいの気持ちで買いました。

で、実際試してみたら、これが意外と良かった。

買ったのは漫画なんですけど(就活本じゃないのかよ)、
・画質が綺麗
・ページの閉じ目で絵が隠れない
・細かい字も拡大して読める
・目次をタップすると各話の冒頭に一瞬で飛べる
・しおり機能もついてる
・読みたい時にいつでも読める
といった具合でして。

当たり前だけど、
電子って便利なんだなあと実感しました。
いやあ、使ってみるものですね。
文明に感謝。

一度便利さに気付いてしまうと、それを享受し続けたいと思うのが人間の性なのでしょうか。私も例にもれず「今度漫画を買う時は、電子を検討してもいいかも」なんて思ってしまいました。

が、“ある言葉”に引っ掛かりを覚えて、
ちょっとだけ冷静になります。

アプリのとあるページに、「電子書籍のススメ」なる宣伝がいくつか書かれていたのですが、その中の1つにこんな言葉がありました。

「電子書籍は一生新品です!」

ん?一生新品?それって良いことなの…?

うーん、何か引っかかる。
…いや、分かるよ。いつまでも綺麗だっていうのは、誰がどう考えたって悪いことじゃない。
でも言い方を変えれば、それってつまり、

何年経っても、何回読んでも、
電子媒体には年季が入らない

ということなのでは。

もしもの話。
電子じゃなくて紙媒体だったら。
例えば、何十回もめくるうちに破れてしまったお気に入りの本とか、
例えば、雨で鞄が濡れて浸水した手帳とか、
例えば、お茶をこぼしてしまった参考書とか、
例えば、裏表紙だけ日に焼けてしまった卒業アルバムとか。

紙媒体には、
過ぎた時間の長さ不意の出来事が、
持ち主の意に関係なく記録されていきます。

そういった無数の記録によって、
「モノ」は「紛れもない誰かのもの」になっていく。

私はそんな気がしてしまうんです。

私が買った本も、あなたが買った本も、
電子書籍なら同じです。
今日買っても、10年後に買っても、
電子書籍なら同じです。
1回しか読まなくても、1000回読んでも、
電子書籍なら同じです。
電子媒体の「綺麗さ」は、そういう意味で、
ほんの少しだけ味気ないように感じるんです。

もう一つ、「厚み」というのも紙と電子の違いでしょう。
この本は薄い、こっちは分厚いな。
まだ読み始めたばかりだから、左右の厚みのバランスが悪くて持ちにくい。
ああ、ようやく半分くらいまで来た。
もう少しで読み終わりそうだから、明日はもう一冊持って来よう。
手で持った時の感覚や重さ
視覚的に認識する厚み

――そういうものも、電子媒体からはすっぽりと抜け落ちてしまう。

あるいはこんなのもあります。
どこで読んだかは忘れましたが(多分Twitterか何かだと思うけど)、大学図書館の蔵書がすべて電子化されれば、中間や期末の時期に借りたい本がないという問題を解消出来るのではないか、という話。

なるほど。確かに電子化されていれば、データベースにアクセスした複数人が、同じデータを同時に閲覧することが可能です。ある程度アクセス制限はかかるでしょうが、少なくとも本争奪戦が繰り広げられることはなくなるでしょう。

何で気付かなかったんだろう。
めっちゃ便利じゃん。

便利、だけど。

借りたかった本が借りられてた。
仕方ないから代わりにこっちを借りよう。
そうした思いがけない本との出会いは、きっと減ってしまう。

この前は本がなくてレポート困ったな。
じゃあ今回は早めに取りかかろうか。
そういう計画性も、もしかしたら薄れてしまうかも知れない。

もっと言えば、そもそも紙の本がないのなら、図書館そのものが必要なくなります。その時失われるのは、施設だけじゃない。
図書館で本を探す人、
勉強する人たちの姿、
司書さんとのコミュニケーション。

それでも、電子の「便利さ」には敵わないのでしょうか――


と、まあ、長々書いたわけですが、別にどっちが良い/悪いということを言いたいのではなくてですね。結局紙にも電子にもメリット/デメリットはあるから、どっちを選ぶかは、個々人に委ねられていいと思うんです。
内容は同じなんだから媒体は何でもいいじゃん、という考えももちろん正しい。
私は私で、これから電子書籍の利便性をそれなりに享受していくだろうし、紙の本の個別性や感覚的要素を、今まで以上に愛していくんだと思います。

ただ、こうやって色々考えていると、
メディアが媒介するのは
コンテンツだけじゃないんだなあ

とつくづく実感させられるわけです。

とりわけ紙に関して言えば、
時間、出来事、思い入れ、
メディアを取り巻く人々の姿

実はコンテンツ以外にも、いやそれ以上に、とんでもない量の情報を媒介しているように感じるのです。

とはいえ、いかんせん紙贔屓な私ですので、そんなことないぞ!!異議あり!!という方がいれば、ぜひコメントしていただければ嬉しいです。


段落なしでつらつら書くだけになっちゃった……
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
もっと上手い書き方ができるように頑張りますね。


そろそろ砕けた話もできるようになりたいな。
おすすめの漫画とかカフェとか、そんな感じの。

いつか書きます。絶対。

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