ポーカーキャッシュ旅行日誌 韓国編②
ポーカーネーム:ras
大阪在住
ポーカー歴:2023/9~
プロでも専業でも何でもないので温かい目で読んでください。
12月は仕事もプライベートも激動すぎた。チップを触る暇がなかった。
仕事納めの1週間前に全てが嫌になり、韓国の往復チケットを勢いで取り、そのまま上司に「業務最終日は午後休を取る」と連絡した。
そして前日、飛行機が12時発だから午前9時には家を出なければならないことに気付く。全休取れよバカが。
午前5時から午前9時までとかいう逆定時フレックスをして、逃げるように上司に連絡をした。
「良いお年を😎」
仁川空港に着き、simを入れ替えると通知が数件きた。
海外simにはハズレがあるから通知来て安心。
Teams「16件の通知あるよ!」
Slack「20件の通知があるよ!」
安心返せや。
シチュエーション①
パラダイスシティに着いた。
テーブルに座ると、中国人と日本人が半々のテーブル。
中国人のリンプにisoしようとすると、
「シャチョー!ノーレイズノーレイズゥ!」
と懇願される。
ソーリーソーリー言いながらisoし続けていると、明らかに俺のisoに対してのレイズが増える。
中国人Aのリンプに自分がisoして、別の中国人Bがレイズしてスチール成功すると、中国人Aが「ナイスゥ!!!」と喜ぶところまで来てしまった。
UTG limp
+1 call
LJ (HERO) KK iso 8BB
SB raise 残スタックの半分以上を両手いっぱい握ってドンッ!!!BB
😎「ユゥオールイィン!?アイコール!!!」
AIきてもコールする宣言ですね。
(クソだるいけど、流石にこの演出でAA出てこんやろ...)と逆に安心する。
AIするとなんか悩み出した。悩むんかい。
「エェスキングプリィズ!!」
と言いながらQQ出てきてダブルアップ。嬉しい。
プリフロでKKが来た瞬間の気持ちはワッショイである。
その反面、「あー、ここで飛ぶかもな」
と、嬉しいとは遠い感情も少し抱く。
MTTでは特に。
人間はKK vs AA, KK vs Axでスタックが一発で消えさる経験はいくつも覚えているのに、勝った時のことは一切覚えていない。
KKに4,5betがくるともう、既にワッショイは消え去っている。ライブキャッシュの4betってもはやAKすら薄く見積もってしまう。QQだったら嬉しいなみたいなね。
この感覚が良いのか悪いのかわからん。
シチュエーション②
LJ (HERO) 88 raise 3.3BB
HJ CO BTN BB call
(時々おるマルチウェイに文句言う奴、低レートライブキャッシュきたら発狂するんちゃうか...?)
flop A86r
LJ bet 10BB
CO call
turn Q
LJ bet 23.3BB
CO call
river 4
LJ bet 40BB
CO AI 約200BB
長考していると、COの中国人が別の中国人にハンドを見せてニヤニヤしている。
見せられた方は「アイヤァ...」とボードをじっくり眺めてハンドをもう一度見る。
じっくり眺めるのは分かりやすい役ではないかもな、というのも頭の片隅におき、これまでのハンドを振り返る。
プリフロで「イィジーコォ!」と言ってたことも思い出し、AAQQ等の上のセットも消え、57にしか負けてないなという結論に至る。
(57oまで入れるとコンボはそれなりにあるけど、流石にこれ降りるのはいくらなんでもなぁ...)
しかし5wayでこの中国人。
200BBデカすぎる。
降りたすぎる。
だって、これ降りても今日プラスだもん...。
初日マイナスは明日からのメンタルに影響しそうなんだもん...。
しょうがないじゃんね...。
と自分に言い聞かせてFする。
「アィハバナツゥ!!」
と57oをチラチラしてきた。
ライブテルをどれだけ頻度に反映するのかとかいう思考ってあんのかね。
まあ今回はマネープレッシャーがFの理由の一つになっていたので、後から反省した。
結果的には良かったけど。
アグレで降りない気合い中国人が一番だるい。
逆に日本人はキャッシュ慣れしていないので楽。
100BBをSRPで入れきる手段を持たない。
大きいサイズを使われた場合のコーラー側に慣れておらず、アクションの選択肢が少ない。
目の前のポットに執着し、ブラフ/ブラフキャッチ過多になる。
リバーのベットがポラー気味で、バリューの下限がx/cに回されることが多い。
というアミューズトナメ育ち特有の傾向がある。
難しいシチュエーションに追い込みやすく驚異に感じない。
EQを奪われるみたいなのが対中国人に比べて本当に少ない。
チャイナにはEQ奪われまくる。
気合い太郎はやはり強い。
シチュエーション③
CO open 3.3BB
BTN call
SB(HERO) KhQc raise 15BB
CO BTN call
flop KdTh8h
SB bet 15BB
CO call
turn Qh
SB bet 25BB
CO AI 70BB
割とすぐコールすると、riverはラグ、お相手TTで飛び。
この時点で朝から何も食べずに12時間ぶっ通しでキャッシュをしていた。
思考の浅いAIコールを大反省。
リバーで入れきるつもりでフロップターンのアクションを選択したが、相手の3betコールレンジにはTT,AJ,88,AhXhなど負けてるハンドも多い。
というか、Fできなくても考える事が大切。
AハイフラッシュドローをブラフでAIするのかどうかを考えなければいけないが、AhJxはストレートが完成しており、AhKx,AhQx,AhTxはヒットドローになっていることを考えると、フラドロのブラフコンボがほとんどない。
この相手はヒットドローをブラフに回すようなタイプではなかった。
思考放棄すんな。
強めのフラドロが付いてたとしても、ここまで思考が到達していれば降りれたかもしれない。
フロップ以降もタフコーラーな外国人に取るようなラインを、タイトでバリュー過多な日本人に行っていたのも良くない。
OOPからポットを炊かずにAIまで到達しないようなアクションも選択肢の一つとして持っておきたい。
このハンドで流石に食事休憩が必要だと感じ、フードコートに向かう。
注文しようと並んでいると、子供が食べ終わったカレー皿を持って足にぶつかってきた。
「オォ!ソリィィ!!」
母親が俺のズボンをハンカチで形だけポンポンする。なんか余計広がってる気がするんですけど。
(うわぁ...ズボンこれしか持ってきてねぇよ...)と考えながらポンポンを受ける。
「アァユーオケェ?」
こいつになんか言ってもどうしようもないのでオーケーオーケーと答えると、
「オォケェ?ナイスナイス!」と言って、子供の手を引いて小走りでどっか行った。
ナイスではないやろ。
これのせいで、残りの韓国滞在中はずっとカレーのフレグランスを身につけることになった。
シチュエーション④
僕は平気でAAとKKだけ5BBオープンして、他は3.3BBオープンする。
とんでもない大リークベットテルです。
ただレクは気付かないし関係ない。
だが、今日は開始1時間くらいでAAとKKをショーしたため、左の日本人におそらく気付かれてしまった。
BTNの3.3BBオープンや横コールに対してSBからエグい頻度で3betが飛んでくる。
この日本人はオリジナルで諦めるレンジが少なく、3BPにおけるOOPにおいては、ボード関係なくフロップターンにチェックレンジがほぼ存在しない。明確にポットに執着するタイプだった。
また、2度のチェックレイズを見たが、その時はチェックでテーブルを叩く回数が多いというテルも見つけていた。
こういう分かりやすいリークを見つけると、暇な時間にどうやって取り切るかを考える。
ディープなキャッシュにおいては、ライブテルやリークの影響はMTTよりも大きい。
講釈垂れてますけどプロでもなんでもないです。
この日本人に対しては、
・ライト4を広げる
・3betのコールレンジを強化する
・IPでのチェック/コールレンジを強化する
という対応をとろうかなと考えていた。
具体的には、BTNからオープンしたKK,QQ,JJに加え、K7s,A4sみたいなハンドをライト4に回した。
AAとTT以下のポケットを3betに対するコールレンジに組み込み、ポストでブラフしてもらおうと考えていた。
こういう対応を事前に決めておくと、実際にそのシチュエーションに遭遇した際にビビる事なく実行できる。うっすらイメージしてるだけでも全然違う。
ES 250BB
+1 open 5BB
BTN(HERO)TT call
SB raise 23.3BB
BTN call
flop
T84r
SB bet 10BB
BTN call
このベット額の時点でバリューが薄くなると感じ、ブラフ継続させた方が利益的と判断してコールを選択。
turn 3
ラグ落ちてSBが長考する。
(絶対ハンド弱いやんお前…)
SB bet 40BB
思ってるより大きいサイズが飛んできたため、急にオーバーポケットの可能性が出てきてウッキウキになる。
リバーでいれきるためにレイズするか、ブラフ継続させるか、どちらの方が利益的なのかを考えた結果、オーバーポケットに対してレイズすることに決めた。
BTN raise 90BB
SBスナF
ブラフ継続させたらよかった。オリジナルでポット諦められない奴にはブラフさせるのが最も利益的になりうるのかね。
シチュエーション⑤
チャイナにもいろんなタイプがいる
リンプでフロップ見たいだけのパッシブ魚チャイナ
isoしてヘッズに持ち込むとレンジ全体で勝ってる。
雑魚ガットすら降りないのでIPからバリュー打ってるだけでいい。
ルースアグレ気合いチャイナ
ポット炊くのが上手い。
200〜300BBも平気で入れきるラインを作れる。
雰囲気が堂々としている。
煽り厨のカス。
マルチでフロップチェックで回るとターンでポットオーバーを多用する。
ポットベットにもトップヒットで耐えなきゃいけない場面が多すぎる。
ターンリバーで状況が変わるカードが落ちれば、ドンクでもポットオーバーを選択してくる。
多くの日本人が苦手だと感じる部類。
今回はこのルースアグレ気合いチャイナに取ったアクションを紹介する。
UTG raise 7BB
BTN(HERO) AKo call
flop K73tt
UTG check
BTN check
このボードのUTGチェックはポケットなどのマージナルが多いだろうなと感じた。
このチャイナは何もないAハイ,Kヒット,フラッシュドローは打つ。
バックドアのナッツフラッシュもあるためチェックを選択。
turn 9
UTG bet 20BB
BTN call
このデカベットをコールするためにフロップでチェックした。
このチャイナはムカつくやつだが、ターンでこのサイズを採用できるのはうまいというか、自分にはない引き出しで参考になる。
river 4 フラッシュなし
UTG bet 70BB
流石にサイズでかすぎる。が、こいつにはこのサイズのブラフもあるのであまり迷わずコールする。
4ポケを叩きつけるチャイナ。
「アイヤー、スリカードゥ!」
「ワォ!ジャパニーズキラー!!」
卓のチャイナが一斉に沸く。
他の卓からもチャイナが寄ってくる。
無理やろそれは。
「ユー、エェスキィング?エェスキィング??」
BTNのコールレンジにAKがあること、フロップのチェックレンジにKがあることを教えたくなくて、トゥーペアトゥーペアとか答えといた。
どこに2pあんねんバカが。
あー、ターンでレイズしときゃよかったー。
まじでムカついた。
その後、このチャイナのブラフをキャッチしてチップを取り返した。
チャイナがブラフで最後にアクションしたのに
「ユー、ショウカードゥ?」
とか言って先にショー促してくるのなんやねん。
無視したらマックしたからハンドを捨てた。
そしたらマックしたハンド取ってAハイをショーしてきたから、こっちもハンド回収してポケット叩きつけたったわボケ。
日本やったらSNSで晒されてプチ炎上するレベルのカスマナ悪やめろ。
シチュエーション⑥
以前韓国に来た際、ウォンが尽きて困っている日本人がいたので、日本円と両替してあげたことがある。
この人、なーんかどっかで見たことある...大阪の人やろか...
とか考えてたら、たまたまその両替した日本人だった。
4時間くらい話しながらプレイして、一緒に飯に行こうという話になった。
「10分後くらいにいきたいな。」
「じゃあお兄さんUTG終わったら飯行きましょう。」
UTG(お兄さん) open 5BB
LJ call
HJ(HERO) AhAd raise 15BB
UTG call
flop 8h6d5d
HJ bet 10BB
UTG raise 25BB
HJ call
割と長いこと座っているので、お兄さんの3betコールレンジが割としっかりしていることも知っている。
(うわぁ...セット刺さってるかもなぁ…)とコール止め。
turn Ac
UTG raise 33BB
脳内(あー...セット捲った。Ad抑えてるからフラッシュドローも薄くなる。ターンのAでハーフを継続できるハンドはバリューがセットでブラフが8ポケと薄いフラドロくらいしか思いつかん...)
スタックはお互い300BBを超えている。
セットにはraiseしてもコールがもらえる。
Adを抑えているのでコールの選択肢も十分にある。
いろんな選択肢があるなぁと長考していると、全く別のことが頭に浮かんだ。
(これ終わったら飯行こ言うてたのに、ここで取り切ったらめちゃ気まずいやんけ...)
ということで、
捲り目あるセミブラフは降ろせる/セットにはコールを貰える額をちゃんと打つことにした。
100BBをレイズすると「まじぃ!?ミスったぁー!!」と言ってFされた。
飯の時に聞いたら9ポケでブラフ打ってたらしい。まあ、セットじゃなくてよかった。さすがに気まずさが勝つ。
そのまま飯行くと、デカポット取った後なのに奢ってくれた。優しすぎだろ。本当にありがとうございます。
シチュエーション⑦
1-3レベルのレクに対してはブラフを安く、バリューを高くするエクスプロイトはかなり有効だと思う。
そもそもプリフロ時点でエクイティの低いハンドが多く混ざっているので、安いブラフで降ろせるハンド(オフスーテットワンギャッパーとか)が均衡より多い。
ただ、そういうアクションを長時間していると、そこそこ打てる日本人にはバレる。
UTG open 5BB
HJ (HERO) 8d8h call
BB call
flop 765r
HJ bet 10BB
UTG call
turn 3
UTG HJ check
river 2
UTG bet 60BB
HJ AI 200BB over
UTG f
8ポケという強烈なナッツブロッカーを持っていたのでAIを選択した。
相手の日本人のお兄さんは10時間以上同卓してそこそこ打てる事が分かっていて、自分がタフコーラーに向けてバリュー過多なベットを繰り返している事も見られていた。
A4sや98sは、ポジションとオープンサイズから薄いと見積もっていた。
お兄さんのポットオーバーに含まれるセット群を降ろせるならAIは利益的になると考えてAIを選択。
というか、自分のイメージがあれば200BBのAIならA4sですら降ろせるかもなと思っていた。
この旅で一番良いブラフだった。
帰りの飛行機にて
(流石に寝たいなぁ…疲れた…)
目を閉じてじっとしていると、隣のカップルの会話が聞こえてくる。
「飛行機着いたらCOCO壱行きたいねんけど」
「え、私もカレー食べたい。関空にあるかな。」
俺のズボンのカレーフレグランスに釣られてんやん。
最後に
前回合わせて韓国合計滞在日数が2週間くらいあるのに、いまだに仁川空港がある永宗島から出たことないです。次行くときは観光しよかな。
次回はフィリピン行ってきます。
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