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リウマチ科医としての専門性

(2014年のFacebook投稿サルベージ)

リウマチ科という分野が広く「運動器内科」「疼痛内科」「臨床免疫内科」と拡散していて、それはそれで非常に取り組みがいがあるのですが、僕が思うところの「リウマチ科医としての専門性がどこにあるか」を書いてみる。

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1. 問診と身体診察から「異常な炎症の存在」を認識し、その部位を同定し、程度と予後を推測できる
1-1 特に身体診察では筋骨格・皮膚軟部組織の診察に長ける
1-2 問診・診察技術のsummationとしての診断能力は近接他領域の専門医にプレッシャーを与える程度でなければならない

2. 病態を分子/細胞レベルから理解し、その免疫学的知見を臨床観察の結果と突き合わせて包括的に把握できる

3. マクロの臨床研究の結果を上記の包括的把握のコンテクストで適切に解釈し、眼前の患者さんに適用できる

4. “Interventional immunologist”として、分子標的薬・免疫抑制剤・ステロイドなどを適切なタイミング・投与量で適切な期間使用することができる
4-1 副作用としての感染症を予防・診断・治療できる

上記を介して“put the patient back to his/her own place”を達成するために(病気に罹患していなければ送れたであろう人生のコースに戻すために)日々努力するのがリウマチ科医である。

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