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感想と懺悔
僕の臨床医としての原風景には、子供の頃からお世話になった診療所のヨネザワ先生がいらっしゃっるのだけれど、なにかあったら熱が出たり吐いたりしていた子供の頃の僕を高校生の頃まで診療してくれた記憶がある。
もともと神戸大学で内分泌を専門にしておられたのだけど、なにかの折に開業され、頭痛の患者の眼底を見て、脳腫瘍(疑)で高次医療機関に紹介したりしておられたので、プライマリ・ケア医としての力量は非常に高いというか、いまの僕には絶対に無理っす。なんかあったら頭痛に放射線や磁気を浴びせたりする医者たちは反省して欲しい。俺やんけ。
そのヨネザワ先生(詳細はよく知らないけれどご子息を白血病で亡くされたり、家庭的には不遇な方だった)が、膵臓がんに罹患されたということで、当時医学生だった僕はお見舞いにお伺いした。
残念なことに、もうほとんど何を仰っておられるのかわからない状態だったけど
「ノボルくん、ディアべやり、ディアべはオモロイで」
(昇くん、糖尿病を専門にしなさい、糖尿病は非常に興味深い病態です)
という箇所だけかろうじて聞き取れたのでした。
感想と懺悔
すみません、ディアべを専門にするどころか、ステロイドで血糖値を上げて(耐糖能障害を起こし)下手したらディアべを作る側になっています
ダイアベティスって何語なんでしょうねぇ……
糖尿病という名称は明治以来100年以上の歴史的背景をもち,わが国の社会に長年にわたって定着しているものであり、この名称を検討するに際しては、相応の必然性とまた医学的、そしてあるいはそれ以上に一般社会的合意が得られることが要請される.
【画像はAIが考えた「感想と懺悔」のイメージ像】
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