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達人の道を歩むエネルギーを得るには?【達人のサイエンス⑪】

前回は達人の道に立ちはだかる
ホメオスタシスについて説明した。

ホメオスタシスとは
恒常性の維持…
つまり変化に抵抗する性質のことで
これは良い変化が起こるときにも
必ず発生
してくる

これに対抗するために
1,ホメオスタシスの活動に気づく
2,変化に抵抗しようとする自分との「関係の調整」
3,支援体制を作り上げる
4,規則的に練習する
5,生涯、学び続ける
この5つの実践が有効だという話をした。

今日は、達人の道を歩むための
エネルギーを得る方法についてだ。

休めばいい…わけじゃない

人間は、使わなければ錆びついてしまう機械のようなものだ。もちろん使うといっても限界があり、休息とリラックスは健康には欠かせないのだが、人間は一般にエネルギーを使うことによってエネルギーを得ているのだ。

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エネルギーを使うことで
エネルギーを得ている

この言葉だけではわかりにくいので
休養を取る日のことを
考えてみるといいだろう。

本当に24時間寝床で過ごしたら
次の日には疲れがとれているだろうか?

経験のある人なら分かると思うが、
ずっと休み続けていては
翌日はむしろ、体の動きが悪くなる。

それよりも、軽い運動をしたほうが
体の疲れはとれる
ものだ。

なので、適度に休んだら、あとは
エネルギーを使うことで
エネルギーが得られる
のである。

具体的に7つの方法が紹介されている。

1,肉体の健康を維持する

定番が来た。
多くの人が言われなくて知っているように
達人の道でも、やはり健康が第一だ。

エネルギーを使うためには
健康である必要がある。

2,マイナス要素を知った上での積極思考

枕詞がついているが
要は「プラス思考」ということだ。

アメリカで最も成功している会社経営者たちは

積極的な態度の価値や、ほめ言葉などの「正のフィードバック」の効果を強調する

P136

ということだ。

成功のため…
エネルギーを発揮するには
積極的な態度をとり
褒めていくことが必要だ。

ただし、ここで一つ注意がある
「マイナス要素を知っておく」
ことだ。

いくらプラス思考とは言っても
「問題点」は無視してはいけない。

改善すべきものは改善する。

「否定」はエネルギーを阻害し、「事実」を現実に即して認識することはエネルギーを解放する。

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マイナス部分を認めるとは、泣き言をいうことではない。それは事実に直面した上で前進することを意味する。

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問題点を見て「ああダメだ」と
思っていはいけない。

しっかりと「何が問題か」という
事実を見て、
改善すべきことを掴むことが大切。

あとはもう、積極的にプラス思考で
動くのみである。

3,努めてありのままを話す

これも自分を解放することに繋がる。

自分の想いをありのままに
打ち明けるようにする

ありのまま話せない…
つまり、取り繕おうとすると
余計なことを考える。

誰かを欺いたり
誰にはどこまで話すか…といった

生産性に繋がらない
余計な思考が出てくる

ありのまま話すことで
余計なことに頭を使わなくなる

ミスが減り、生産性が上がる。

4,素直であれ、ただし自己の暗い部分に振り回されるな

自分の子供の頃を思い出してみよう。

人は、幼い子供のころに非常に高い
活力を持っていることがわかるはずだ。

しかし、成長するにつれて
これを両親や、学校の教育によって
「しまい込んで」しまう。

そして20歳になることには
われわれの本来の活力はほんのわずかしか
残らないことになる。

ただ、この「しまい込んだ」活力は
今も使うことはできるのだ。

人格の中にしまい込まれている
エネルギーはクセのあるものである。

「取り扱い注意」ということだ。

なにせ、周囲からすれば
迷惑な部分があったからこそ
「しまわれて」しまった
のだから…。

例えば「怒り」は
単純に野放しにしてしまえば
ただの活力の浪費にしかならない。

周りに対して発散するだけでは
何も生まないし、迷惑である。

このエネルギーを
達人への道に向けての努力に
使うのである。

自分の活動の動力源にできれば
怒りも有効に使える
ということだ。

5,するべきことの優先順位を決める

何かをやるということは
それ以外を諦めるということだ。

自分の選択の幅を広げたままに
していたら、結局何もできない。

結局、自由とは制限を受け入れることで
やってくるものである。

やるべきことを決め、実行しよう。

仮に「誤った選択」をしても
何もやらないよりマシである。

エネルギーは使うことで
得られるのである。

何も選ばず、動かないままでいるなら
エネルギーは得られない。

もし、選択が誤っていたなら
得たエネルギーで次を選びなおせばいい

6,公言し、そして実行

達人の道は、継続する練習・実践の
日々が本質である。

しかしながら、時には
期限を持った中間目標を立てることで
エネルギーを発揮する
ことができる

何かのテストを目標にしてもいいし
自分で公言してもいい

期限を決めて、頑張ってみよう。

7,マスタリーの道を歩み続ける

長い目でみると
マスタリー…すなわち達人への道を
歩み続けることそのものが

エネルギーを生み出す営みになる

継続的な日々の実践の中で
好調なときだけでなく
不調なときにも、一定のエネルギーを
使う方法を学ぶことができる

たゆまぬ実践そのものが
エネルギーを生むのである。

まとめ

エネルギーはただ休めば増えるものではない
エネルギーは使うことで増えていく

エネルギーを増やす方策は
以下の通り。

1,肉体の健康を維持する
2,マイナス要素を知った上での積極思考
3,努めてありのままを話す
4,素直であれ、ただし自己の暗い部分に振り回されるな
5,するべきことの優先順位を決める
6,公言し、そして実行
7,マスタリーの道を歩み続ける





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