自己啓発とアニミズム【儀式論 第四章呪術と儀式】
私のnoteでも
頻繁に取り上げている「自己啓発」
これが実は「アニミズム」の一種だ
ということが儀式論第四章では
書かれています。
そもそも「アニミズム」というのが
何かというと…
ひと言でいえば
万物に霊が宿っている
という考え方です。
心理学者フロイトは
この「アニミズム」的な考え方が
第四章のテーマになっている
「呪術」の基になっており
そしてこれは
『観念の万能』である…と言っています。
「観念」というのは
『あるものについて抱く意識内容』です。
この意味から考えると
「観念の万能」というのは
平たく言ってしまえば
「思考したことは、現実にも起こる」
ということです。
このフレーズは自己啓発界のベストセラーで
全世界7000万部売れたとされる
ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』
のタイトルそのものです。
つまり、自己啓発界でよく使われる
「考えていることが実現する」…という
いわゆる「引き寄せの法則」は
まさに、現代における「アニミズム」だ
というわけです。
…
もちろん、「受け入れがたい」と
思う人も多いと思います。
それは、今はいわば「科学の万能」の
時代だからです。
「科学で起こると言われていることは起こるし
起こらないと言われていることは起こらない」
といわれれば、しっくりくる人も
多いのではないでしょうか。
しかし、筆者はここで
「観念」が万能でないのはもちろんだが
「科学」も万能ではない、と指摘します。
「考えたことはすべて実現する!」
…と考えるのと同じ位
「科学ですべてを解明できる!」
…と考えることは滑稽だ、と
非常に厳しい指摘をしています。
…
私自身としては
「引き寄せの法則」にも
実際に効果があるものと
感じている面があります。
(私自身の経験からしても)
もちろん、非科学的と言われれば
それまでですが
著者の言う通り
「科学ですべてを解決できていない」
と考えていますので
自分の経験したこと
考えをふまえて
「科学の万能」にも
「観念の万能」にも
偏りすぎることなく
バランスをとって生きていくことが
大切なのかな…と思っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?