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『言葉の魔力』の源とは

こんにちは、らるです。

今日は『群衆』が成り立つときの
『直接原因』を
『群衆心理』 第二篇 第二章より
説明していきます。

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これまでに
『群衆』は感情で動くこと
感情は想像力によって動くこと

を学んできました。

想像力を動かすのは
『暗示』であり、
特に心に『心象』=イメージを起こさせる
ことが大切です。

『群衆』の心に
強く沸いた『心象』
群衆の中に瞬くまに『感染』
広がっていきます。

『直接原因』の章では
この『暗示』について取り扱います。

・言葉および標語

言葉の力は魔力的です。

『暗示』も言葉によって起こります。

ここで、ポイントなのは
言葉の本来持つ意味、ではありません。

言葉の真実の意味と
言葉の持つ魔力は、無関係
なのです。

例えば、昔の世界に大きな
影響を与えた言葉…

民主主義、社会主義、平等、自由…

これらの本来の意味は、
一言で説明できるものではなく
本を何冊も費やさなければならない
ものではあります…が

実際には、そんな『本来の意味』など
伝わっていなくても

これらの言葉は大きな力を持ちました。

それは『群衆』の無意識の憧れと
実現への希望が
、その言葉一つで
表現されていたからです。

言葉の『意味』ではなく
言葉が作る『心象』こそが
『魔力』の根源
なのです。

では、その言葉たちは
今でも同じように力を持つのでしょうか?

そうではないことを
私達は知っていますよね。

そうです。

言葉が作る『心象』は
時代や、それを受け取る民族によって
異なってしまう
のです。

いかに魔力を持つ言葉でも
時が経てば廃れる

ある民族に効いた言葉でも
他の民族には効かない

ということです。

言葉の真実の意味と
言葉の持つ魔力は、無関係

ということを説明しました。

つまり、中身がどうであれ
『心象』=イメージが良ければ
『群衆』は動く
、ということです。

これを利用すれば
「過去の制度」の中で
「有用だけど、
 不快な『心象』を与えるもの」

名前を付け替えて、
『心象』を付け替えて再利用する
ということが可能です。

先程も説明した通り
真実の意味=実際にどんなものか と
『群衆』が受け取る『心象』は
関係がないからこそできる芸当
です。

本書の中では
タイユ(領主が平民・農奴に課した税)を
地租(土地にかかる税金)と言い換えて
徴収していた、という例が挙げられています。

現代の例で言うなら
『売春』→『援助交際』→『パパ活』
という変遷が好例でしょうか。

名前というラベルを付け替えて
実体は殆ど変わっていないのに
『心象』だけを取り替える。

この手法には気をつけたいですね。

今日のまとめ

言葉の魔力は
言葉本来の意味と無関係に
『心象』=イメージから生れる。

実態は何も変わっていないのに
『名前』だけ変えて
『心象』を制御する
手法がある。

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