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【感染予防】エレベーターが危険である三密以外の思いがけない理由

まず、エレベーターの空間が、三密を満たす非常に危険な空間であることを説明しておきます。

・換気の悪い《密閉》空間
・多数が集まる《密集》場所
・間近で会話や発声をする《密接》場面

エレベータは、箱状の《密閉》された乗り物であり、出勤時間・退勤時間には行列のできるマンションやオフィスもあることでしょう。隙間なくぎゅうぎゅうに《密集》して乗り込みます。そして、顔見知りがいれば、近くに行って至近距離で《密接》しながら会話もしてしまいがちです。

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エレベータは、日常生活の中で、最も「三密」を成り立たせてしまう場といえます。マンション、オフィス、デパート、駅など身近にあり、不特定多数が利用し、さらには、体の弱い方が多く使う傾向があります。

さて、話は変わりますが、非常事態宣言が出されてからというもの、通勤電車に乗るとその静けさに驚かされます。決して人が少ないからだけではなく、皆、押し黙って静かにスマホを眺めています。

何十分も電車に乗っていても、ほとんど咳をする音を聞きません。

もちろん、咳をするような人は会社を休んでいることもあるでしょうが、咳をすれば、周囲からにらまれることは必至です。コロナウイルスの感染者かと思われ、悪の根源であるかのような視線の集中を浴びることでしょう。

私が、オフィスで水を飲んだ際に、気道の方に水が誤って少し入ってしまい、思わずむせて咳をしそうになったことがあります。私は必死に咳を我慢して廊下に出て、非常階段に向かいました。そこなら、咳をしても人に気づかれにくいからです。オフィスワーカーなら、少しは共感してもらえる点もあるのではないかと思います。

さて、ここから、三密以外の思いがけない理由について述べます。

エレベータは、一定の時間は混んでいますが、それ以外は、案外一人で乗ることも多いものです。そして、咳を我慢していた人もここぞとばかり思いっきり咳をすることが大きな問題です。咳を思いっきりできる空間は、オフィスではここ以外にないといっても過言ではありません。中にはマスク内にしぶきが飛び散るのを嫌がって外して咳をする人もいるでしょう。

そして、エレベーターは誰もが同じ方向、ドア側を向いて乗ります。その方向には押しボタンがあります。

ドア側を向いて乗っていますから、咳のしぶきがボタンに掛かる可能性が高くなるのです。もし感染者の咳のしぶきが押しボタンに付着しており、同じボタンを押したら、確実に自分の指にウイルスがつきます。

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それでは、一体どうしたらよいのでしょう?

オフィスやマンションなどの管理者側の対策としては、エレベータの乗り場の前に、スプレー式のアルコール消毒液を設置しましょう。

また「エレベーター内では、会話をしないようにしましょう」というような注意書きをエレベーター内に貼りましょう。

香港では、エレベーターボタン全体を薄い透明シート(セロハンなど)で覆って、一定時間ごとに消毒するというやり方をしているそうです。ある記事では、「自宅マンション以外でも、春節以降、セロハンで覆われていないエレベーターボタンを目にしたことがない。」とのこと。

SARSの教訓活かす「香港」の新型肺炎の徹底対策[東洋経済ONLINE]https://toyokeizai.net/articles/-/331827

個人レベルの対策としては、エレベータのボタンを押す指を決めましょう。使う指をゾーニングするのです。中指か薬指がよいでしょう。押しボタンを押したあと、ハンディタイプのアルコールスプレーで消毒できれば理想的です。もし、感熱式の押しボタンでなければ、100均で売っているタッチペンを利用するのもよいでしょう。

もちろん、混んでいるエレベーターを避けて、上れる高さなら階段を使うのもありです。

過去、SARSの病禍が発生した際に、感染伝播の追跡調査が徹底して行われましたが、その中に同じエレベーターを利用したことにより感染した事例が確認されているそうです。

エレベーターでの感染拡大を防ぐために、皆で注意しましょう。


一人でも多くの人の命を守る活動を続けたいと思っています。