2024/8/16 ひだまり

最近はとても調子が良くて、あの無性に死にたくなる瞬間も、誰かを傷付けたくなる衝動も、全てから逃げたくなる感情も、やってこない。

それがうれしくてたまらなく、ようやく普通の人間としての意識を持った生活が出来ることが楽しい。生きることが苦痛でない、眠りの訪れを待つ間のぐちゃぐちゃや、目覚めに対してのひどい抵抗感がなくて、何にも恐れを抱かないで迎えられる朝が、特別で仕方ない。

それでも、これに終わりが来るのだとしたら、じきにまたあの弱い自分に戻ってしまうのだとしたらと、そんな考えがときどき脳裏に過り、貴重な期間なのだとしたら尚更謳歌するべきなのに、そういう不安が邪魔で、少しだけ曇る。

夏休みといっても変わらず多少のタスクはあるのだが、それでも気負わずに、穏やかに呼吸ができている。多分、穏やかな日々には少しの無責任が必要なのだろうと気づいた。言い換えるなら、楽観。「まあなんとかなるだろう」と、現実逃避ではなく──多少の道筋を立てた上での、自分に対しての信頼。それをもつことで、不思議なほど不安が現れることがない。

ようやくたどり着いたひだまりにいつか翳りがやってきたとしたら、私はまた、冷たさの中を彷徨うことになってしまう。

今度こそは夏の終わりも、秋の始まりも、冬の訪れも、正常な心で迎えたい。

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