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想像力を鍛えろ!陶片模様当てクイズ〜〜!!!

ビーチコーミングで入手した陶片の紹介シリーズ第二弾。今回は模様当てクイズをしましょう。たとえ嫌だと思っても、このまま下にスクロールすれば始まってしまいますよ。ふっふっふ……恐ろしいか、noteの仕様が。


さっそく例題をば。正解の正しさには九割五分の自信があるので安心して進んでほしい。PCで読んでいる人は画像がでかいと思うかもしれないが、スクロールの調整具合による予期せぬ正解発表を防ぐため、大きめに出させてもらう。

例題

!ヒント!
・もうほぼ見えてる
・日本っぽい
・流しそうめん


正解は・・・

笹/竹

断片が竹ってことは、近くに雀がいたかもしれない(竹林雀は取り合わせが良いという理由でセットにされがち)し、梅や松が描かれていたかもしれない。四君子(蘭、竹、梅、菊)かも。
銅判転写技法による絵付けで、明治後期〜大正の作。


手持ちの器で同じ模様のものがあるものは一緒に出すので、見比べてみてください。無いものは手描きのイラストで出てきます。頑張って描きました。それではクイズスタート!



第一問

!ヒント!
・12月
・上に向かって花が咲く
・たんす


正解は・・・

(陶片の真下と見比べてほしい)

竹はあらゆる組み合わせが思いつくのだが、桐はかなりの確率で鳳凰と一緒に描かれている気がする。花札の12月が桐と鳳凰のため、むしろ鳳凰を描きたい時に桐が登場しているのかもしれない。正解画像では、陶片の真下に鳳凰がいる(紐状のものが尻尾)。
陶片の上下が逆である可能性も考えたが、陶片の下部に輪線の一部が、上部に三角形の模様が見えており、上と下の円のカーブ具合を見ると、模様はこの向きで合っているはず。また、模様の幅の狭さから小皿の一部と思われる。上の三角模様は縁の一部だろう。こちらも銅判転写。



第二問

!ヒント!
・花は二択だろうしな……
・言葉遊びになっている
・二つのつながりを考えない方が当たるかも


正解は・・・

桜と瓢箪/瓢箪から駒

「分かりやすいからクイズにならないかもなあ」と思いつつ、好きな組み合わせなので出題。「桜と瓢箪ってなんでセットになってるんだろう……え!?桜って馬のことじゃね!?」とひらめいた時の、あの衝撃がずっと忘れられない。面白すぎるだろ。「瓢箪から駒」だとして、なぜ図柄にしようと思ったのか。ちなみにこちらも銅判転写。
桜と梅の違いは花弁の形。桜は切れ目がある。梅は切れ目が無くて丸い。桃は切れ目が無くて尖っている。



第三問

!ヒント!
・色は関係ない
・ほうき、鶴、富士山
・太い線は枝


正解は・・・

持っている器と並べたものの、松の描き方が全然違くて分かりにくいのだが、これは松の枝葉と推測される。見比べる用の器の、細い枝に乗っかっている、サザエさんの髪型みたいな山(これが松の葉っぱ)をよく見ると、細い線がたくさん描かれているのが分かる。松は枝に細い線をくっつけて描かれがち。松葉のように針っぽい葉って、模様になるほど有名な植物で他にあるだろうか。ヒントの「ほうき」は高砂伝説、「鶴」は花札の1月、「富士山」は三保の松原の連想。
陶片は大正〜昭和戦前の染付(手描きで絵付けしたもの)で、絵付けの感じからすると枝の太さ的に大皿とか大きめの鉢とかなんじゃなかろうか。小皿だともう少し線が細くなるはず。実は、こういう新しめの古い器はかなり廉価で手に入る(リサイクルショップではあまり見かけない)。お料理屋さんに人気。



第四問

!ヒント!
・二つとも同じ図柄の一部だが、別パーツ
・描き方としては大雑把、抽象的
・実は正解画像用の器がすでに登場している


正解は・・・

山水図

問題画像の左側、三連のモコモコの方の陶片、おそらく風景の手前にある崖や岩的なものを描いているのだけど、この描き方に似た山水図を持っていなくて、描かれるとしたらこの辺り……な位置に置いてみた。陶片の真後ろにある縦長の線が同じ成分。三連のモコモコの右上は平行線が描かれており、こちらは水面を表している。
右側の陶片は山。山水図は遠景に山が描かれがち。
陶片は江戸幕末か明治前期の染付と思われる。



第五問

!ヒント!
・円と文字
・めでたい
・かっぱ、くら、はま、ロー


正解は・・・

丸紋に寿

めでたさを表現するのに文字を使うの、分かりやすくて良いよね。これ多分、左端に見切れてる丸紋の中には「福」って描かれてる。陶片を拾って「これは何の文字だ〜?」からバチッと分かったの気持ちよかったなあ。これは陶片じゃないと出来ない遊び方だ。
ちなみにこれは染付ではなくゴム印判。この技法で作られるものは大正以降で新しめ。



最終問題

!ヒント!
・身近
・持ったことあるかも
・運動会で掲揚する


正解は・・・

日本国旗

日本国旗が柄になっていること自体が意外すぎて、分かった人は少ないかも。ただ、イラストの右側に描いたなます皿であればよく見る。だから絶対これだろ〜って思ってたんだけど、裏返したら瓔珞紋が出てきた。せっかく描いたが側面の桜の模様が完全にハズレだ。型紙刷りによる絵付けなので製作は明治前期。

瓔珞紋が出てくるとなます皿じゃない可能性もある。もう一案として、飯茶碗を出しておこう。

外側に瓔珞紋のあるなます皿もあるにはあるんだよなあ。ただ、陶片のカーブ具合を信じると、瓔珞紋が内側に来るのが気になっている。もし飯茶碗だったらちょっとレアかも。あるのかなあ。全然見たことないから適当に模様描いちゃったよ。
もし茶碗だったとして、万国旗みたいに色んな国の旗が並んでるデザインとかだったら面白いよね。それこそ見たことないから可能性はかなり低いんだが〜しかし〜〜〜。というか、そんなレアなものが落ちてるとは思えないんだよなあ。アンティークショップでよく見るような感じのものばかり拾えたから。さすがにレアな文明開化の図案っぽいのは捨てないでほしい気持ちが強めにある。なます皿案を信じたいが……果たして……


クイズ終了!!
分かった時の爽快感を楽しんでいただけただろうか。なんらかの脳トレになりそう。クイズに使った陶片は、割と見かける雰囲気のものなので、探し回ればそのうち割れる前のものに出会うかも。陶片拾い、拾う前のウキウキと拾う時のドキドキと拾った後のワクワクがある。



陶片紹介第一弾↓

こういう系の話が好きな方は↓をどうぞ。

次回更新予定 11/18:陶片の割れる前を考える
※だいたいリサーチ不足ですので、変なこと言ってたら教えてください。気になったらちゃんと調べることをお勧めします。


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斯波らく
めでたし、めでたし。と書いておけば何でもめでたく完結します。