2022年映画ベスト10(2022年公開作品)
あけましておめでとうございます。
2023年もよろしくお願いいたします。
2022年に公開された映画のうち55作品を鑑賞しましたが、その中から特に観てよかった、人に勧めたいと思った10作品について、映画館に観に行った動機と作品の感想を簡単にまとめてみました。
紹介する順番は観た順番です。ベスト10内での順位は特に決めていません。
※以下、紹介する各作品の軽いネタバレを含みます。
コーダ あいのうた
【観に行った動機】
見せてもらおうか、アカデミー賞作品賞の実力とやらを!
【観た感想】
え…えがった…。゚(゚´ω`゚)゚。家族愛が素敵な作品でした…!
耳の不自由な家族と、家族の中で唯一耳が聴こえる女の子、ルビーの物語。
家業と夢との間で葛藤しながらも、家族に向けて歌うルビーの姿、それを応援する家族の愛に涙が止まりませんでした…。
映画を沢山観るようになるまで、アカデミー賞って何だかよく分からない世界でしたが、こんな素敵な作品に作品賞を獲らせてくれるなら、いい賞なんじゃない?って思えるようになりましたよ!
この「コーダ あいのうた」はフランス映画「エール!」のリメイク作品とのことで、エール!の方も観たくなりました(と言いつつまだ観れてない汗)。
ハケンアニメ!
【観に行った動機】
アイうたを推し続けてくれている、ヒナタカ(@HinatakaJeF)さんが今年ベスト候補って言ってる!しかも「アニメ制作」を題材にした実写映画!気になる!観に行かねば!
【観た感想】
なんだこの映画はーッ!!登場人物全員熱すぎるぞ!
アニメに賭ける人たちの、狂おしいほどの情熱がヒシヒシ伝わってくる!
ストーリー的には、吉岡里帆さん演じる新人アニメ監督 と 中村倫也さん演じる天才監督の2人が、同じ時間枠のハケン(覇権)アニメになるべくお互いの作品で競い合う…という構図ですが、実際のアニメスタジオが手掛けている作中アニメのクオリティが高すぎて、もはや実写映画を観ているのかアニメを観ているのか分からなくなるほどです。(笑)
プロデューサー役の柄本佑さんや尾野真千子さんをはじめ、監督の周りのスタッフ達も濃いキャラクター・名言のオンパレードで、作品に華を添えてくれます!
個人的には新谷真弓さん演じるサバク編集・白井さんの「本気ぃー?それ誰が繋ぐのよぉー!」ってセリフが仲間たちへの愛が感じられて好きです(∩´∀`∩)
純粋なお仕事ものとして観ても熱いし面白いし、何よりアニメに関わるすべて人達へエールを送る素敵な作品だなと思いました!
トップガン マーヴェリック
【観に行った動機】
ヒナタカさんが…(以下略)
【観た感想】
圧倒的な映像体験!そしてドラマ!大興奮の2時間でした(*°∀°)=3
「実際に戦闘機に俳優を乗せて、空を飛ばして撮影する」というぶっ飛んだ撮影だからこそできた、リアリティとスピード感溢れる映像!
映画館で体感する価値があります!
計10回以上鑑賞しましたが、IMAX、4DX、ScreenXといったラージフォーマットでの超音速ドッグファイト体験は唯一無二のもので、色々な形で映画を鑑賞することの楽しさを教えてくれました。
でも映像が凄いだけじゃなく、脚本も良いんですよね...。「いつかは必要とされない時が来る、でもそれは今じゃない」というマーヴェリックのメッセージは、自分にはとてもとても刺さりましたし、ラストでは毎回涙してしまいます。
「ハリウッドの大作!」「前作未見の続編!」というだけで自分は観に行くハードルが結構上がっちゃうのですが、前作予習してでも観に行って良かったです!
劇場版 からかい上手の高木さん
【観に行った動機】
原作読んでないけど、予告が気になって…
【観た感想】
えがった。。。。キュンキュンしすぎた。。。。゚(゚´ω`゚)゚。
原作未見というのもありましたが、2022年に観た中では、期待値に対する満足度が一番上振れした作品かもしれません。
「からかい上手の高木さん」は、クラスで席が隣同士の高木さん(♀)と西片くん(♂)の二人が中心のお話で、いつも高木さんにからかわれている西片が、高木さんを負かそうとして勝負を挑んでは負けてしまう...というのが基本の流れなのですが、「高木さんは西片のことが好き」という大前提があるので、この二人のやり取りを見ているだけでとても微笑ましいのです。
この劇場版では、「中学最後の夏休み」という少し特別な時間の中で、二人の距離が近くなる過程がとても丁寧に描かれています。
「蛍を見に行かない?」と、西片が勇気を出して高木さんを誘って参加した”虫送り”という行事での帰りのバス停でのシーンは、もう身悶えするほどキュンキュンしちゃいました。
二人が神社で見つけた子猫の”ハナ”を巡るエピソードも素晴らしく、高木さんと西片は二人一緒でいる限りずっと幸せなんだろうなぁ…と思えました。
エンディング曲が週替わりというのも斬新で、毎週観に行く動機づけになりましたし、エンディング後のおまけ(というには素敵すぎる)の内容もまた最高で、上映時間73分ですが、満足度の高い素敵な作品でした。
高木さんが好きになりすぎて、夏に小豆島に聖地巡礼も行きましたね。
またいつか行けるといいな。
恋は光
【観に行った動機】
笛丸さん(@Beer_fuemaru)の熱烈なプレゼンが気になりまして…
【観た感想】
完全ノーマークでしたが、めちゃくちゃ好きなタイプの映画でした!観てよかった!
「恋する女性が光って見える」大学生・西条と、恋する女性3人の間で繰り広げられるちょっと変わった恋愛模様。登場人物達の掛け合いが面白く会話劇としても秀逸で、観ていて純粋に楽しかったです!
作中の格言「恋とは、誰しもが語れるが、誰しもが正しく語れないものである」は、ホントその通りだなぁ…と。
(恋の定義は、人それぞれなんだよ!)
恋愛映画なんて見飽きたよ…という人にも是非観てもらいたい、素敵な作品です!
夏へのトンネル、さよならの出口
【観に行った動機】
「映画大好きポンポさん」のCLAP STUDIOさんの新作!観なきゃ!
【観た感想】
えがった…。゚(゚´ω`゚)゚。
田舎の駅で出会った高校生の男女(塔野くんと花城さん)が秘密のトンネルを見つけて、協力してトンネルの謎を解き明かす…というストーリーですが、謎解きを通じてお互いが相手を信頼していき、関係が深まっていく過程が良いんですよね。
特に、最初はクールビューティー風だったのに、だんだん塔野くんに影響され感情豊かになっていく花城さんはとても魅力的で、彼の言葉に嬉しくなって足バタバタさせちゃったりも!かわいい!
物語の進行に合わせた色彩表現も特徴的で、冒頭のコントラストを抑えた雰囲気から、物語が進む(塔野くんと花城さんの関係が深まる)につれビビッドな色合いに変わっていくのは見ていて気持ちいいなと感じます。特に中盤で満開のヒマワリがバッと映るところは息を飲むほどの鮮やかさで、初見時は「うわーっ!」ってなりました。
SF作品としても面白くて、考察がお好きな方には色々と捗る作品かと思います。C.ノーラン監督の「インターステラー」がお好きなら、こちらの夏トンも是非どうぞ!
RRR
【観に行った動機】
3時間の映画なのに評判良すぎじゃない…?ちょっと気になる!
【観た感想】
3時間、ずっとクライマックス!
これ、冗談じゃないです。さすがにどこかで中だるみするでしょ…と思いきや、そんなものはありません。気がついたらいつの間にか3時間経ってました。とんでもない映画です。
全カット、監督が「この画を撮りたいんじゃ!」と思って撮ったらこんな作品になるのかな…と思いました。
史実にも登場するインド独立の英雄の二人がもし出会っていたら…というアイデアから着想を得て制作されたそうで、歴史を知っているとより深く楽しめるかと思いますが、インドの歴史に疎い私は純粋なエンタメアクション映画として楽しんでいます。
これまでインド映画をほとんど観たことがなかったのですが、他の作品も観てみたいと思える、そんな作品でした!
すずめの戸締まり
【観に行った動機】
新海監督の新作!予告の音楽&映像がエモい!扉が気になる!
いちアニメ映画ファンとして、これを観ずして何を観る!
【観た感想】
す、好き…!(*´ω`*)
新海監督の作品では一番好きかも!
今作は、宮崎に住む17歳の女子高生「すずめ」が、とある猫の呪いで椅子にされてしまった青年「草太」と一緒に、災害を呼び起こす"扉"を「戸締まり」しながら日本各地を旅するお話です。
冒頭から「絶対に観客の心を掴んでやる!」と言わんばかりの超絶美麗な”扉”の向こうの風景や、スペクタクルな「戸締まり」シーンなど、見どころがたくさんある作品ですが、私が心を掴まれたのはすずめと草太の旅を彩る魅力的なキャラクター達です。
特に好きなのは草太の友人である「芹澤」で、物語の後半でややシリアスな展開になってきたな…という所で颯爽と現れ、往年のポップスソングを軽やかに口ずさみながらすずめ達を目的地へといざないます。
物語の根幹にはあまり関わらないのですが、彼の存在は間違いなくすずめ達に影響を与えたし、「彼なくしてはこの作品が成り立たない!」と思えるほど印象的なキャラクターでした。
メッセージ性とエンタメ性を高い次元で両立したまさに大作と呼ぶにふさわしい作品だと思いますが、ストーリーを追うだけでなく監督やキャストやスタッフさんが命を吹き込んだ魅力あるキャラクター達にも是非注目して観てほしいです。
もう一つ本作を好きになれたポイントは、作品そのものではないのですが、新海監督のファンへの向き合い方です。
「クリエイターは言葉でなく作品で語るべし」というスタンスの監督もいるかと思いますが、新海監督は作品に込めた思いを少しでも正確に届けたいと、公開1ヶ月ちょっとで60回以上も舞台挨拶として観客の前に立ち、ファンの生の声を聞き、「そんな事まで!」という質問にも答えてくれていました。私も何度か監督のお姿を拝見させて頂きましたが、本当に言葉でコミュニケーションすることを大切にする監督さんだなと、とても好感を持ちました。
新海監督、芹澤のスピンオフ小説、待ってますよ!
THE FIRST SLAM DUNK
【観に行った動機】
前評判というかプロモーションがアレなんでちょっと不安だけど、原作の井上雄彦先生自身が監督だし、スラムダンク好きなら観に行くしか!
【観た感想】
井上先生、ありがとう…!。゚(゚´ω`゚)゚。
私は漫画のスラムダンクは何度も読んでいて、漫画の影響で中学時代にバスケ部に入ったことあるくらいには思い入れのある大好きな作品です。
(TVアニメの方は観ていませんでした…)
今回の劇場版は、「漫画のスラムダンクが完璧に映像化されたらこうなるだろう」という理想に到達したなと感じました。
3Dアニメーション表現もついにここまで来たか…というほど人物の動きに違和感がなく、まるで現実のバスケットの試合を観ているかのような臨場感でした。
原作がなまじ伝説化している作品だけに、劇場アニメ化にあたっては「生半可なクオリティでは納得してもらえない」とプレッシャーも強かったことでしょう。それでも井上先生自身がメガホンを取り、原作ファンなら外せない「あの試合」をアニメーションとして納得いくまで作り込み、かつ原作にないバックグラウンド的なエピソードでの新鮮さをもって、劇場で本作単体でも観られる作品として完成させてくれたということに、ただただ拍手と感謝でした!
※個人的にはTVアニメ版を観ていなかったことで変にTV版と比べたりせず、純粋に漫画を原作とした劇場アニメ作品として楽しめたのも良かったなと思います。(逆にTV版も観たくなりましたよ)
かがみの孤城
【観に行った動機】
「私達、助け合えるよ!」っていう予告で泣きそうになる…めっちゃ気になる…
試写会も当たったし観に行くしか…!
【観た感想】
えがったよ…。゚(゚´ω`゚)゚。
年末にとんでもない作品が届きましたね…
原作未見の状態で鑑賞しましたが、ボロボロに泣きました。
観る人によっては、深く深く心に残る作品だと思います。
公開直後ですし作品のネタバレは避けますが、登場人物達と同じ中学生くらいの子ども達や、そのくらいの子どもを持つ親御さん達には是非観てほしい作品だなと思いました。
恥ずかしながら原恵一監督のことはこれまで存じませんでしたが、過去作も観てみたいと思います!
まとめ
2021年の暮れに「アイの歌声を聴かせて」で映画の素晴らしさに触れたことがきっかけで、2022年は映画鑑賞に勤しんだ一年となりました。
たった10作品ですが、1年の振り返りとしてこうして感想を残せたのは良かったなと思います。
映画に関わる全ての方に感謝しつつ、2023年もまだ見ぬ物語を求めて映画館に足を運び続けたいと思います。
2023年もどうぞよろしくお願いいたします。
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