知りたい・分かりたい
キャリアコンサルティング、キャリアカウンセリングに関わる皆様。
勉強会で上位者の代表ロープレを見たことがある人は、なぜそんなに早く展開出来るのか、なぜそんなにぐいぐい深められるのか、と感じたことはあると思います。今回はそのポイントになる意識を一つ書いてみます。
座った時からの意識
上手なカウンセリングを見ると、どうやればいいのか・どこを真似するかが気になりますが、本当に上手な人はやり方より始まる前の意識が違います。
間違っても訊こうとは思わないです。役に立とうとも思っていません。何とかしてあげようとも思ってません。
この秋にたまたま続けて講演を聞いた東京成徳大学の石崎一記先生とJCDAの大原理事長が同じようなことを言われてました。「どんな人生を歩んできたか知りたい」「知りたい欲求しかない」です。私はすっごいな~と思いましたし、欲求なんだ!とちょっと呆れると同時に、心底それが大事なんだと思いました。
こんな感覚、みなさんあります??? 私はまだまだだなぁ~。
あれを聞こう・これをやってみようではないんですよね。空っぽで聴ける、分かってあげる、知りたいと思えるかですね。
主訴は深まるし話は展開する
で、皆さん、国キャリの面接試験を思い出してほしいのですが、最初は相談者の一言から始まり、この人の主訴はなんだろう、もっと深めないとと頑張って合格しましたよね。
実務ではどうです??? 「〇〇したいんです」と言われたら「〇〇出来るよう手伝おう」としてませんか?それって国キャリ合格できますかね?ましてや熟練レベル、2級技能士を挑戦する人ならなおさらです。
2級技能士の要約と口頭試問
2級技能士の試験では最初の設定が長いので、口答試問で設定そのままで答えてしまいがちです。またロープレ途中の要約も折角展開しているように見えるのに、なぜか最初の設定そのままに戻ってしまうことが良くあります。要は知ろう分かろうとしていないので、大事なことをスルーして共感的に展開できてないのです。
実は私も2級受験の最初はそうでしたが、国キャリの時を思い出すと主訴は深めてないとという基本に戻れました。最初の話に聴いたことからとにかく深める!内省を促す!そう決めて練習するといろいろ見えてきます。実務でも当然です。
そして深めて展開して内省した主訴をキャリアコンサルタント視点で別の見方が出来ると、熟練レベルの道が見えるはずです。
知りたい・分かりたい
石崎先生や大原理事長の「知りたい」でもいいですし、私が好きな諸富祥彦先生の「分かってあげる」でもいいですよ。相談者を受け入れる準備があることが大事で、それが熟練レベルの関りのポイントだと思います。
1級キャリアコンサルティング技能士 河口忠夫
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