バランス (背中合わせの君と)
荒野の長い旅
キミを背負って重なる道の先を目指す
振り返って意味があるのは
君がうつむいていないか確認する時だけ
オレの場合はな
一度許した事を蒸し返し怒りを思い出す為じゃない
まあ、そんな風にデジタルだけに傾いていないのが人間で
家があった場所にノスタルジーを感じるのも
アナログな我々地球人ならでは
だから、たまにキミが地平線を見つめたまま黙ってしまうのも致し方ない
俺は考え事ばかりで、悪い癖だって君は言う
だったら君も考えろってのが俺達の口喧嘩の始まり
君はあやまらないけど
俺の方からあやまりたくなる様に、チラチラ目線だけ合わせる
・・・ほんと、そういうとこがズル賢いんだよ
意味があるかって重要じゃなくて
惹きつけられる『何か』が重要なんだと君は教えてくれる
ただオレが後ろを見た時、前に進むためのヒントは探しても、答えはないから
ぐずる君を引きずってでも、足を前に向ける
君はたまに歌を歌う、君はたまにどこかに連れていってと脚をバタつかせる
それにオレはつられてしまう
一緒に歌うし、笑うし、怒るし、泣くし、慰め合うように瞳を見つめ合う
君はオレが光になって消えてしまわないようにしてくれる気持ちのブレーキなんだな
地平線の先まで落ちていく満天の星空たちを見て、そんな事を思った
色々かみ合わない俺達だが
たぶんその想いだけは、君と同じだと思うんだ
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