料理の科学:完璧なレシピとその構成フレームワークを”数学的”に作る/インスピレーションと技術向上
基本味の比率とその先
完璧な料理は、味覚と嗅覚の総合的な評価によって決まり、さまざまな心理的影響を受けます。
しかし、その基礎となるのは、料理の基本的な味構成を完璧にマスターすることです。この基本的な味構成には、一般的に知られる五大味覚(甘味、塩味、酸味、苦味、旨味)が含まれます。さらに、最近発見された6つ目の味覚である脂肪味も、これらに加えて重要な要素となっています。
和食において比率が重要視されるのは事実ですが、料理の本質的な構成を理解し、それを概念化するには、考慮すべき変数が多く、複雑です。
しかし、その複雑な基本構成の奥底にも、しっかりとした根底の原則が存在しています。一流のシェフが、基礎知識に深く根差した上で独自の工夫を加えた料理は、単に我流で美味しい料理を作るよりも、質が異なります。
たとえば料理という枠組みだけの認識で、すべてを概念化するのは難しいですが、世の中の事象、現象が数学的にすでに大きな枠で概念化されているといわれてみればどうでしょう?
ここから先は
3,978字
/
18画像
全てのマガジン/記事が収録されています
【おすすめ】週刊シェフディレクション
¥500 / 月
次世代の"分子ガストロノミー専門誌"へようこそ!最新論文を用いて、時代に取り残されない為に、古い情報をアップデートしよう!マガジン「滞在率…
今後とも応援よろしくお願いいたします!