働き方覚醒

年末年始、一人暮らしをしている姪が帰ってきた。
彼女は現在大学４年生。
４月からは新社会人だ。

私が彼女と同じ年だったころ、働くのが憂鬱で憂鬱でたまらなかった。
働くことが楽しい（少なくとも前向きな）ことだと想像できなかった。
学生時代、たいしたバイトもしていなかったけれど、私に内蔵された辞書の【働く】の項目には「自分を殺して立ち振る舞うことでお金を得ること」と書かれていた。

部長秘書として働き始めた私は、案の定、仕事が楽しいと思うことはなかった。
部長室という狭い部屋のなかで、他の同期と交流することも少なくて、毎日ビクビク・オドオドしながら、でもそれをおくびにも出さず業務をこなしていた。
ただただ何事もなく時間が過ぎて、早く帰れますように！とだけ考えていた。
自分から積極的に仕事に取り組もうっていう気概もなかったし、心を開いて周りとコミュニケーションを取ろうともしなかった。
とにかくずーっと緊張してた。
まさに「自分を殺して立ち振る舞うことでお金を得る」を体現していた。

それから紆余曲折を経て今は派遣で働いている。
いろんな職場、いろんな人を見てきた。
そして今でも仕事は「自分を殺して立ち振る舞うことでお金を得るもの」という考えは変わっていない。
残念ながら仕事が楽しいと思うことも仕事にやり甲斐を感じることもなかった・・・もしかしたらその瞬間その瞬間あったのかもしれないけど思い出せない。

だけど、働き始めたころと違うのは、この世には「そうじゃない働き方」をしている人がいるって知ったこと。
そんなの当たり前だと思う人もいるでしょう。
でも、私にとっては目からウロコ案件。
知らなかった。

そして私も遅ればせながら今からでも「そうじゃない働き方」がしたいと思っている。
できるかできないかは分からないけど、そう考えられるようになったことが大きな変化だと自分で自分を評価したい。
「できること」の中から「やりたくないこと」を除いて「残ったもの」の中から「条件のいいもの」を選ぶ今までのやり方じゃなくて、「私がやりたいこと」で「世の中に需要のあること」を見つけたい。
まずは「私がやりたい」と思う気持ちが優先。

こんなこと働き始めたころの自分に言ったらなんていうかしら。
違う言語？ってくらい話が通じないかも(笑)
だいぶ道草したけど、私にはこれだけの時間と経験が必要だったんだなーって思うと、その道草も愛おしく感じる今日このごろです。