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ボーカルのEQポイントを視覚的に考える【Cut EQ編】

先日、スタジオライブの収録データのMixをしていました。
TDチェック中にディレクターから修正指示を受けて、歌の質感を調整していたのですが、そのディレクションの結果音源のクオリティがとても上がったように感じました。
すぐに忘れてしまう自分のためにも、どのようなイメージでEQの処理をしたのか記録を残したいと思います。

(今回紹介するのは女性ボーカルのBusに挿しているEQです。ボーカルトラックに挿しているEQについてはまた次回紹介したいと思います。)

ボーカルBusに刺した最終段から2番目のEQ。最終段はGain EQになります。

女性ボーカルのEQでCutしたいポイント

鼻詰まり感を感じる帯域:520Hz

正直、マジで曲に寄るところはあるのですが、今回の作業した曲では520Hz周辺が鼻詰まり感を感じるポイントでした。Q幅3.0で-2.0dB Cutしています。

口がもごもごして感じるポイント:280Hz

修正の際にさらに切ったポイントで、280HzをQ幅2.3で-1.9dB Cutしました。また、Dynamic EQモードも追加しており、そちらは-2.8dB Cutです。


ボーカリストの顎周りのイメージになるポイント:170Hz以下(シェルビング)

このEQポイントが普段切らないところでした。
今回修正指示を受けて初めてCutしたのですが、コンサートならではのダイナミックマイク感というのか、歌の重心がやや低くなりがちな音をとてもいい塩梅でバランスを取ることができたように感じました。
自分はボーカルトラックの方で80HzのLo Cutはほぼ確実に入れるのですが、シェルビングで2.4dB Cutというのはとてもバランスが良いように思いました。今後も使う!

今回のEQポイントを頑張って視覚的に捉えてみる

数値をイメージしやすいように今回のEQポイントをイメージして絵を描いてみました。ちょうど良いフリーイラストが無かったことを呪います。

手書きで書くと驚くほど恥ずかしい感じになります

画力は一旦置いておきまして、マジでこんなイメージです。

520Hz

鼻詰まり感、花粉症シーズンに収録したらめちゃくちゃ切りたくなるであろうポイント。

280Hz

ボーカリストが仮にマスクをしながら歌っていたら切りたくなりそうなポイント。

170Hz

ボーカルの顎周りのようなイメージの帯域。歌の重心とも言えるポイントで、重く感じる際はシェルビングで2dBほどCutするとバランスが取れる。

絵を描くことに色んな意味で疲労してしまったので、今回はこちらで失礼します。

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