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知らんけど
今さらながら、私は「知らんけど」という魔法のような「言葉」を最近 知った。
その言葉を文章の末尾に添えるだけで、自分の発言に対しての責任が無効化できる、まさに「魔法」の言葉だと思った。
私はこの言葉がとても気に入り、日常会話で連発するようになった。
「バナナって自律神経に良いらしいよ。知らんけど。」
「きっと○○さんは、寂しかったんじゃないかな。知らんけど。」
「在宅勤務だから、仕事の調子が出ないんじゃない。知らんけど。」
この言葉の良いところは、言いにくいことでも「知らんけど」で結ぶだけで、場の空気を「緩く」することができる。
あぁ、なんて便利な言葉なんだろう。
家の中の会話で「知らんけど」をあまりに連発する私に対して、夫が見るに見兼ねて「会社では使わないように」と注意をした。どうやら使いすぎると、ただの「無責任なやつ」という印象を与えてしまうようだ・・・。
もともと、この言葉を知ったのは、夫が見ている「お笑い番組」で関西出身の芸人さんが使っていたのが「きっかけ」だった。
夫は体調不良になってから、暇さえあれば「お笑い番組」を見るようになった。最初の頃は、リビングのソファで寝っ転がり、ゲラゲラ 笑いながらお笑い番組を見る夫の姿が、それはそれは【大変だらしない】ので嫌だった。私は「見るなら自分の部屋で見てよ」と嫌味たっぷりに言って、その姿を嫌悪していた。
しかしながら、夫は自ら積極的に「笑う」ことで、きっと脳内から「セルトニン」と呼ばれる「幸せホルモン」がブッシューと出てきて、その幸せホルモンとやらが脳内にある「不安」や「辛さ」を押し流しているのかもと思うようになってきた。
夫にとって「笑う」ことは体調不良から脱するための大切な「トレーニング」であり、「笑う」ことで自分の中の「何か」と戦っているのかもしれない。
まぁ、知らんけど。