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地域で保健師を始める基本のキ〜住民のフィールドに入らせてもらうということ〜

私は地域包括に異動する前は病棟で働いていました。
病院では患者さんは自分のあしで病院に来られます。当たり前ですね。
入院すれば基本的に医療従事者の指示に従って入院生活を送ります。ありがたいことです。

地域包括は地域に出ていく仕事です。
いくら保健師だと言っても住民さんは向こうから歩いてきてくれません。
またこちらから地域に入り込もうとしても拒否されることもしばしばあります。地域の健康のために動いているのにも関わらずです。

しかしこのような考え方は見当違い

私たちは地域住民の生活の場、活動の場に入らせてもらっているのです。
病院のような非日常の場ではなく
彼らの日常の場です。

もし自分の家に偉そうな事を言ってズカズカと踏み込んでくる人がいたら、地域の集まりの際に求められてもいない偉そうな指摘をしたら、
どんなに良い事を言ってても反感を持ったり拒否すると思います。

スラムダンクでいう山王工業との試合の際に
桜木花道が「ヤマオーは俺が倒す」
と言う感じでしょうか(言う目的は違いますが)。

公衆衛生の土台づくりとしてまずは地域を知ること、その住民の生活を知ること
それが必要になります。
病院で発する非日常の言動の魔力は地域では通用しません。

地域に入らせていただく
地域との距離感をはかる
専門性を発揮する機会をもらえる
この感覚が必要になってきます。

保健師が特別というわけではありませんが
ケアマネジャーにきてもらいたいという個人がいたとしても
わざわざ保健師にきてもらいたいという個人または集団はそういません。

まして地域の健康問題で困っていないなら
なおさら。


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