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鏡ヶ成湿原と草原の再生を目指して:自然と共に生きるための草寄せ作業

鏡ヶ成湿原と草原の再生を目指して:自然と共に生きるための草寄せ作業

みなさん、こんにちは。奥大山パークレンジャーのグラフです。今回は、11月8日に行われた「鏡ヶ成湿原及び草原の再生計画」に向けた草寄せ作業についてお話しします。この活動は、大山隠岐国立公園の豊かな自然環境を次世代に残すために、さまざまな団体の方々と協働で行われました。

鏡ヶ成の湿原・草原を守る「草寄せ」とは?

鏡ヶ成の湿原や草原は、大山隠岐国立公園の中でも特に貴重な生態系が広がる場所です。このエリアでは、豊かな湿地植物や野生動物が多様に生息しており、私たちの生活と密接に関わる水源の保全にも重要な役割を果たしています。しかし、自然環境を維持するためには、手入れが欠かせません。特にこの季節は、野焼き前の準備として、湿原や草原に生えた草を手作業で集める「草寄せ」が必要です。草寄せは、在来植物が育ちやすい環境を整えるための重要なステップです。

草をシートに集めて運びます。


何回も往復でなかなか大変!

ボランティアの力:心を一つに自然保護活動

今回の草寄せ作業には、「大山隠岐国立公園鏡ヶ成保全再生活用協議会」のメンバーをはじめ、鳥取県山岳クライミング協会のボランティアの皆さんが協力してくれました。普段はそれぞれの分野で活躍している皆さんが、共通の目的で集まりました。それぞれが鎌や手袋を手にして、丁寧に集めます。少し寒さを感じる季節ですが、皆さんの楽しそうな声が響き渡り、手を動かしながら自然の空気を感じることで、心まで温まる時間でした。

草寄せ作業で感じた自然と人とのつながり

自然の中での作業は、都会の日常では得られない新鮮な体験です。しゃがんで草を寄せながら目に映るのは、普段見逃してしまう小さな植物や、土の香り、鳥のさえずり。自然との触れ合いを通じて「環境を」という気持ちが自然と湧き上がってきます。さらに、みんなで作業することの楽しさや、一体感も魅力です。「ここをこうするともっと早く集められるよ」「こんな植物もあるんですね!」と、お互いに声をかけ合いながら作業を進めました。自然のために活動する仲間が増えていくことは、大きな励みとなります。

未来に残すために、今できることを

今回の活動を通して、改めて感じたのは「自然保護はみんなの力でできる」ということです。鏡ヶ成の豊かな自然環境は、一人ひとりの小さな行動がつながり、守られていきます。参加してくださったボランティアの皆さん、そして応援してくれるすべての方に、心から感謝いたします。

今回の作業や植生について先生よりご説明頂きました。

このような活動が、少しでも多くの方に自然保護の大切さを感じていただくきっかけになればと思います。これからも、私たちは地域の皆さんと協力しながら、豊かな自然を次の世代に引き継ぐための活動を続けていきます。

グラフ

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