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展示会を自主開催する前に必ず考えてほしいこと

作品作りをしていると発表の場に興味が出てきますよね。僕も後輩達に「どこの会場でやったら良いですか」と相談されることがあります。

世の中おしゃれなレンタルスペースや貸しギャラリーが山ほどありますからね。

素敵な空間を自分の作品で彩れることを想像すると結構ワクワクしますよね。

ただ、自主開催の場合は何かツテがない限りスペースのレンタル料というのが結構かかりますし、作品の梱包や配送、額縁の用意なども考えるとバカにならない出費になります。

正直展示機会を求めている段階のクリエイターってお金に余裕がある人少ないじゃないですか。絶対無駄打ちみたいなことになってほしくないんですよね。

だから今回は僕が実際に相談を受けた時の内容をまるっとそのまま紹介します。

展示会を自主開催したいという相談

LINEで後輩にオススメの個展場所を聞かれた時の会話です。※掲載許可もらいました。

※とおるはラオウの本名だよ

改めて読むと偉そうな長文で恥ずかしいんですが、大昔の後輩とのプライベートな会話ということでどうかご容赦ください。

まとめ
・個展はただ開催するだけでは何も起きない。具体的な狙いを持って、どこに向けて全力投球する個展なのかをイメージしてから開催してね。

あとこれは僕も経験があるのですが、何人かで折半して場所を借りてグループ展をやる場合も、なんとなく「みんなが自分のお客さんをそれぞれ呼んできたらそれなりに人来るよね」という感覚でいるだけでは、おそらく良い結果は得られません。

グループ展だとしても人任せにせず、自分は自分の目標や目的を持って真剣にやると良いと思います。

お互いに気を使うだけでそんなに得るものがなかったのに打ち上げで「良い展示会だったね」と出品者同士で誤魔化し合うのはなかなか胸に来るものがありますよ(経験談)。笑

ちなみにLINEの彼はその後自主開催の個展はやらずに自分の足を使って美術業界に参入して、今は有名な百貨店で個展を開催するような売れっ子作家になりました。

僕の願いはとにかく若い作家にはチャンスを求めるあまり、変なところにお金を使ったり、変な業者に騙されたりしないでほしいってこと。

チャンスは冷静に見極めるんだぁ

展示や出版のお誘いDMにも充分に気をつけてね

クリエイターのアカウントには展示会や出版物への掲載のお誘いDMが結構届くと思います。

基本的に作家に出費を求める誘いはほぼ詐欺と思っていいです。

海外で展示会をやりませんか、場所はNYのナントカSt.です、海外向けに日本の優秀な作家を特集した作品集にあなたの作品を掲載させてもらえませんか、あなたの○○という作品が力強くて素晴らしかったのでお声かけさせて頂きました、など具体的な作品名や感想を書いて「別に手当たり次第に送ってるわけじゃありませんよ感」を出してくる巧妙な業者さえいます。

ですが送ってくる資料の下の方には決まって展示会参加料が○○万円、画集への掲載料が○○万円など作家がお金を払って参加する形式になっているのです。

若い作家なんて情熱はあっても金はないに決まってんだからそんな人達からむしり取ろうとするなよ!

一応本当に展示会が開催されたり、出版されれば詐欺にはあたらないんでしょうけど、資料で送られてきた雑誌に載ってるクリエイターのSNSアカウントを見に行った時に、高い掲載料を自分で払ってるのに「○○という雑誌に特集していただきました!」などと宣伝してる若者を見るとホント泣きそうになりますよ僕は。

まだ目が出てないクリエイターの【チャンスを掴みたい】という切実な気持ちに付け込もうとする商売ってどうなん。少なくとも僕はマジで許せないですよ。

お願いだからどうか騙されないようにしてね。

▼こちらの記事で本当のチャンスの掴み方について書いてるので興味があれば読んでみてください。

がんばれ!

僕は若者から金をむしり取る系の商売してる人を呪うための呪具の作り方をYouTubeで調べてがんばるぞ。

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田中ラオウ/画家
この記事は筆者にお小遣いをあげたいくらいグッときたぜ!というゴキゲンな紳士淑女の皆さんはぜひチップお願いします。