加藤Rano

1998年生まれ、空想地図作家(多奈崎市)、空想と地図の企画室 代表。千葉県松戸市出身/東京都渋谷区在住。

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1998年生まれ、空想地図作家(多奈崎市)、空想と地図の企画室 代表。千葉県松戸市出身/東京都渋谷区在住。

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    神奈川県内のまちの記録

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わたしの緩慢な休日とハチ公バスについて

やることがない休みの日は、とりあえず駅に出てハチ公バスに乗って、特に何も決めないまま渋谷駅へ向かうことが多い。 上原の駅の、一番人が少ない出口に横付けされたロータリーに止まっているオレンジ色のバス。渋谷駅まで値段は100円、綺麗に20分間隔で出るので、時刻表がいつの間にか頭の中に入っていたバス。そこまで本数が多くはないのに、あるいはそのためか、5分ぐらい前にはもう席が埋まっているバス。渋谷区のバスだが、運行自体は京王電鉄が行なっているので、車内のそこかしこに京王の影が潜んで

    • 7月入ってすでに積読を3冊消化して偉業すぎる。インプット楽しい期入ったかもしれぬ。辻村深月が地方都市小説を書く人だってこともっと早く知りたかった人生でした。 3冊の内訳:辻村深月「鍵のない夢を見る」、くどうれいん「わたしを空腹にしないほうがいい」、岡真里「ガザとは何か」

      • 2024下半期でやっておきたいこと

        飛行機、夜の散歩、コインランドリー。この3つ、日々の中で割と貴重な「なにもしない時間」だと思っている。飛行機は電波が届かないので携帯が使えないし、夜の散歩はそもそも歩いているので携帯が弄れないし、コインランドリーは、洗濯物を数十分後に取りに戻らないといけないという意味で、微妙な存在感を放つ絶妙な待ち時間である。ともかく、久々にランドリーでスニーカーを洗いながらしばし待っている間に、そろそろ6月が終わるな、ということが頭に浮かんでいた。 人生の営みは26年目に突入し、10年遡

        • 旅行と場所の切り替えの話(散文詰め合わせセット) 20240210

          つらつらと散文をいくつか。 旅行について 20240128 先々週、札幌へ行きました。つい最近まで飛行機が苦手だったわたしですが、社会人になって必要に迫られ(主に時間の面で)使ってみたら意外と大丈夫で、そうなると北海道みたいな場所は、値段とスピードのバランス的に飛行機ほぼ一択になるのでした。あんな大きな鉄の塊が飛ぶわけがないというのは飛ばず嫌いの言い訳でしたが、乗ってみればいけるものです。 飛行機は早朝の安い便を使うんですが、まだ夜みたいな新宿駅からバスに揺られてうつら

        • わたしの緩慢な休日とハチ公バスについて

        • 7月入ってすでに積読を3冊消化して偉業すぎる。インプット楽しい期入ったかもしれぬ。辻村深月が地方都市小説を書く人だってこともっと早く知りたかった人生でした。 3冊の内訳:辻村深月「鍵のない夢を見る」、くどうれいん「わたしを空腹にしないほうがいい」、岡真里「ガザとは何か」

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        記事

          東武東上線を知る散歩 20240203

          週末、池袋から東上線沿いに歩けるところまで行くというのを、わたし以上に街のオタクである最高な友人と執り行いました。 ところで、池袋というところは、渋谷世田谷目黒あたり、すなわち東京23区南西部に住んでいるとよっぽどのことがない限りお世話にならない街で、わたしも人生で数えるほどしか行ったことがありません。 他方、都内の大きな街でそうした「慣れていない街」を残しておくと、なんとなく訪れるだけで新鮮な気分になるので、むしろあえて池袋に行かないようにしている、みたいなところもあり

          東武東上線を知る散歩 20240203

          2023年、空想と地図と人生を振り返る

          年の瀬を実家で過ごしています。家を出てはや3年弱、わたしの居室だった場所は物置と呼ぶべき空間にじりじり近づきつつあり、家具も何もない部屋にはいても特にやることもできることもないので、今日の昼間は駅前の空いているカフェでのんびりしつつ、今年の積読を消費する活動をしていました。 家の中で集中して本を読むのがあまり得意でない(そのくせ思い立ったらかなり軽率に本を買う)ので、積読ばかり増える2023年でした。暇な時間が増える帰省は今年中に読み終え片付けるチャンスと思い、4冊ほど実家

          2023年、空想と地図と人生を振り返る

          田園都市線各駅の印象

          溝の口住人のわたし曰く 渋谷 実は小さい頃から割と馴染みあるほうの駅。副都心の中でもひときわエネルギッシュでクセのあるカオスを体現していて、そういうのを浴びたいときにたまに降りたりする。スクランブル交差点の圧倒的「街の中心」感もすき。普段遣いには人が多すぎるけど、つまるところ総じて嫌いじゃない。 池尻大橋 街の印象より道の印象つよし。246を走ってるとこのへんで突然窪地になる。南側は中目と地続きなのでしゃらくさいお店と人がたくさんいる。「東邦大学医療センター大橋病院 最寄

          田園都市線各駅の印象

          大船 【横浜と湘南と鎌倉のあいだ】

          読者の方は「大船」という街にどういうイメージをお持ちだろうか。 路線がたくさん乗り入れる乗換駅、観音がある、湘南に近い、実は鎌倉市にある。老舗の駅弁屋があってサンドウィッチが有名。系列施設で唯一京急資本が入った「ルミネウィング」なる駅ビルがある。 首都圏の街をしらみつぶしに歩くようになって暫く経つが、実は大船の街をちゃんと歩いたことがなかった。戸塚、藤沢、鎌倉とこのあたりの主だった街はだいたい歩いてきたのだが、大船でちゃんと降りたことがなかった。まずは県内19市それぞれの

          大船 【横浜と湘南と鎌倉のあいだ】

          本厚木 【何故か来たくなる街】

          本厚木という街がある。新宿から小田急線で1時間ちょっと、平野と山の境目にある、商業施設やオフィスもそれなりに集積した、神奈川県央の大きな街。 千葉県生まれ千葉県育ち、友人が住んでるでも職場や学校があるでもないこの(本)厚木の街だが、なぜかたまに足を運んでその空気に触れたくなってしまう。 私が本厚木を初めて訪れたのがいつだったかは忘れてしまったが、おそらく私が大学一年か二年の頃で、首都圏の主要都市の姿を知っておこうキャンペーン、要するに首都圏の主要な街で「行ったことのない」

          本厚木 【何故か来たくなる街】

          街を歩くとき、どこを見ているんですか?

          「街を歩くとき、どこを見ているんですか?」 「街歩きでどういうところに注目しているんですか?」 これらは私がよく分からない街にたくさん訪れていることを知っている人にはよく頂く質問だ。質問としては至極真っ当だし、おそらく私も自分にこの趣味がなく知り合いに街を訪問しまくる類の人物がいれば同じ質問をいつかは投げている気がしてならない。が、正直なところ私はこの質問に対するちゃんとした答えをいまだに用意できていない。だいたいはふわっとした回答、すなわち「街の全てをなんとなく見てる」だ

          街を歩くとき、どこを見ているんですか?