松井琢磨

脱サラして金融コンサルを始めて十余年、宮仕えから解放された気安さも手伝って、趣味で小説を書き始めました。素人ながらこれまで10冊の本を出版して、現在は二足の草鞋で頑張ってます。

松井琢磨

脱サラして金融コンサルを始めて十余年、宮仕えから解放された気安さも手伝って、趣味で小説を書き始めました。素人ながらこれまで10冊の本を出版して、現在は二足の草鞋で頑張ってます。

最近の記事

素人の私が小説を出版するまでの記録(7)(最終回)出版が実現した日

囲碁小説「爛柯の宴」誕生秘話2017年の年の瀬に、スターティアラボの伊藤編集長から「スピニング・ジョー」を出版したいとの連絡を受けて歓喜にむせぶ私は、明けて2018年の1月下旬に設定された次回面談までの1か月間を待ち遠しい気持ちで過ごしました。 電子書籍を出版するというのに、当の本人が電子書籍を読んだことがないのではまずいと思って、私はアマゾンの電子書籍専用端末「Kindle」を購入しました。 早速、本をダウンロードして試しに読んでみたのですが、正直なところ良いところもあれば

    • 素人の私が小説を出版するまでの記録(6)電子書籍の衝撃

      電子書籍の出版セミナーへの参加2017年9月にお会いして、出版業界の裏話を聞かせてくれたライターのH氏は、その後も私を気遣うように、素人向けの出版セミナーの案内など、役に立ちそうな情報を提供してくれました。 この頃の私は、「晴山塾」の晴山代表から提示された「自費出版」という選択肢が加わって、以前のように決死の覚悟で出版社巡りをすることもなくなっていました。そのため、H氏から紹介してもらったセミナーもその全てに血眼になって参加することもなかったのですが、そんな中で、スターティア

      • 素人の私が小説を出版するまでの記録(5)出版業界の三人の恩人との出会い

        英治出版の原田社長のアドバイス大手出版社の編集長に、素人の持ち込み原稿を読んでもらうという、普通では考えられない幸運に恵まれながら、せっかく読んでもらった「スピニング・ジョー」を酷評されて、結果的に私は出版の機会を逃してしまいました。同時に出版業界そのものへの失望感も相まって、私の出版に対する熱意も急速に冷めていきました。 作家デビューを実現する一番の王道である新人文学賞ではねられ、裏口から入る道も拒まれた以上、もう私に残されている道はありませんでした。それでも、多くの知り合

        • 素人の私が小説を出版するまでの記録(4)大手出版社の編集長との対決

          大手出版社社長のコネという隠し玉初めて書き上げた「スピニング・ジョー」という長編小説を引っ提げて、果敢に松本清張賞に挑んだものの、二次選考はおろか、一次選考にも引っかからなかった私は、すっかり打ちのめされて、以後全く執筆する気が起こりませんでした。 57歳という年齢を考えても、これ以上小説を書くのは、時間の無駄としか思えませんでした。 作家デビューはそんなに甘いものではないと思い知らされて、芥川賞どころか、小説家になる夢さえすっかりしぼんでしまいました。 それでも、「スピニ

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        • 素人の私が小説を出版するまでの記録(6)電子書籍の衝撃

        • 素人の私が小説を出版するまでの記録(5)出版業界の三人の恩人との出会い

        • 素人の私が小説を出版するまでの記録(4)大手出版社の編集長との対決

          素人の私が小説を出版するまでの記録(3)文学賞への挑戦

          「文芸誌」から垣間見えた「伏魔殿」の実態大手出版社の文芸部門出身の方と初めてお会いして、「新人文学賞」という作家への王道を指し示された私は、すっかりその気になって、文学賞について色々と調べ始めました。真剣に調べてみると、新人向けの文学賞は私が想像していたよりも遥かに多いことが分かりました。 ミステリーとかSFなどというジャンルを限定しているものもありますが、ほとんどが純文学系かエンタメ系のどちらかで、そういった文学賞は、大抵の場合大手出版社が発行している月刊誌が主催しているこ

          素人の私が小説を出版するまでの記録(3)文学賞への挑戦

          素人の私が小説を出版するまでの記録(2)出版社を探して奔走、そして大手出版社文芸部との接近遭遇

          あてもなく出版社を探し回る日々又吉さんの「芥川賞」受賞に刺激を受けて、原稿用紙250枚以内のつもりで書き始めた処女作の「スピニング・ジョー」でしたが、2015年9月に書き上げた時には、900枚の長編になっていました。 非常に間抜けな話ですが、私は書き終わってから、この小説を一体どうやって出版したらよいのかという大問題に初めて気がついたのです。 私の周りには、出版業界や文芸関連の知り合いはほとんどいませんでしたし、以前いた銀行も出版社とほとんど取引がなかったので、なかなか出版社

          素人の私が小説を出版するまでの記録(2)出版社を探して奔走、そして大手出版社文芸部との接近遭遇

          素人の私が小説を出版するまでの記録(1)55歳にして小説を書くに至った経緯

          芥川賞に憧れていた子供時代私は2018年4月に「爛柯の宴(第一局)」という囲碁小説を出版し、待望の作家デビューを果たしましたが、実をいうと、小説を書き始めたのは2015年春のことで、その時に書いたのは「スピニング・ジョー」という留学小説でした。 書き始めた時はもう55歳で、それまで平凡なビジネスマンとして仕事一筋で過ごしてきた私にとって、「小説を書く」などという突拍子もない思いつきは無謀な挑戦以外のなにものでもなかったのですが、そこに至るまでには様々な伏線がありました。 第

          素人の私が小説を出版するまでの記録(1)55歳にして小説を書くに至った経緯

          素人の私が小説を出版するまでの記録(序)

          55歳で思い立って小説を書き始め、苦難の末に出版までこぎつけた3年の軌跡作家の松井琢磨と申します。 現在、私はM&Aアドバイザーの仕事を本業としながら、二足の草鞋で小説も書いておりますが、これまで二年半の間に「爛柯の宴」全7巻と「スピニング・ジョー」全3巻の計10冊の本を出版してきました。 こう書くととても簡単に聞こえますが、出版業界のことを何も知らない素人の私が出版に至るまでは、想像を絶する苦難の連続で、実際に最初の本が出版されるまでに3年もの歳月を要しました。途中で何

          素人の私が小説を出版するまでの記録(序)