サキュバスの目覚め

密室に誘い込んで 貴方が私を求める時
五感でめいっぱいに 押し寄せる重圧を
受けとめてみることに 必死で

パンドラの箱が 開いた時
新たなる魅惑の感覚が 脳を浸透していく

それはまるで 遮る術のない波の様に
静かに だけど早急に
広がりをみせて 私を覆っていく

だから
戸惑い 混沌 葛藤
後日にジワリジワリと
脳で苦悩する

遮ることの出来ない
ささやかな乙女心が
操を守るべく 抗う

やがて
すべてが浸透した時
覚醒の目覚めをはじめる

真っ黒な深奥に
小さな小さな 真紅の薔薇の花が
蕾の状態で 棲み始めている

愛の調べ
その深みの序の口に過ぎない


花開く瞬きを 欲する

それは
私から貴方の肢体に股がり貪る
野獣のような姿をしていて

悩ましい

なのに
欲から溢れる魅惑は止まらずに

愛の調べを
私から貴方にも
率先していざなう未来を羨望して

この想い
貴方のせいだといわんばかりに
徐ろに

貴方の胸倉を思いきり掴んで
その唇を奪ってやりたい願望から 始まりをみせる

ご褒美なんて いらない
私が 奪ってしまいたい

私のせいで
狂って堕ちる姿を
是非に...

叶うまで
ハラワタ煮えくり返って 止むなし

貴方の血を
喰らって
美味しそうに唇からこぼれるソレを
指で拭って 舐めとって

再度
地の底まで
貶めてやりたい

#恋煩い #サキュバス #愛 #血 #目覚め #エッセイ #ことのは

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