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はじまりの線刻画 - アイルランド・スカンジナビアから奄美群島へ -

多摩美術大学でやっている企画展はじまりの線刻画を見てきました。

http://www2.tamabi.ac.jp/iaa/stone-rockcarvings_as_beginnings/

全然話がまとまらそうなのと、会期があと僅かなので早めに共有するために感想を箇条書きにしました。

・フォルムと線にその時代の人々の欲望を表象する形が現れ、石のテクスチュアに地理性が現れている。

・線刻画から、象形文字のはじまりを見つけることができる。

・スカンジナビアと徳之島の線刻画に船が書かれていたけれど、島のアイルランドの線刻画には船が見られないことも面白かった。(アイルランドにとって、船は重要ではなかったのだろうか?あるいはその時代に船は存在しなかったのだろうか?)

・飯田昭二さんと照屋勇賢さんの作品が線刻画の空間にリズムを作るように展示されている。

・照屋勇賢さんの『Constellations』によって第一部の紀元前のアイルランドの線刻画と紙袋内に見えるコスモロジーが呼応する。

・飯田昭二さんの『Paper』三部作はこの企画展の3部屋それぞれに配置されることによって、線刻画の持つ二つの特性との対話のようになっている。
①線刻画が持つ彫刻性
②線刻画を伝えるメディア性と素材性とを併せ持つ「紙」
(あと『Half & Half』びっくりした。)

・あと展示の趣旨からは外れるが、島唄とケルト音楽がマッシュアップされて聞こえるスカンジナビアの部屋での音楽体験は不思議と心地よかった。どちらも五音音階だからだろうか。

考古学、言語学、音楽、現代美術が折り重なっているこの企画展見応えがあった。こんなに盛り沢山なのに、キュレーションに一貫性が見えることも面白かった。

29日午後からトークと朝崎郁恵さんのライブがあるのでお時間ある人は是非。#島唄 #線刻画 #白川静 #もの派  が好きな人は有給取っても行った方がいいです。私も仕事後、間に合い次第駆けつけたいです。
写真はオガム文字の一部分。解読できる方がいたらぜひ教えてください。


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