2024年3月 香港旅行記🇭🇰⑤(終)
17時半、マカオから香港・上環へ戻ってきた。
今回の旅行ではまだ点心を食べていない。香港に来て点心を食べないわけにはいかない。あと夜景も見ていない。この二つを今夜は達成しよう。
フェリーの中で下調べしておいた「龍點心」の尖沙咀店へ行ってみることにする。
上環から地下鉄に乗り、尖沙咀駅へ。
地上の大通りに出るとすごい人だ。夜の尖沙咀はさすが活気がある。
お目当ての店「龍點心」は駅から5分くらいの場所にある。新しそうな外観に明るい入り口なので、見つけやすいし入りやすかった。時間がまだ早いのか、店内は意外と空いていて、すぐに席に通された。
メニューはQRコードで読み込んでオンライン注文だ。ちょうど疲れているのでのんびり選べてありがたい。
メニューはこんな感じ(リンクはopenrice)。看板商品は『一龍大満足』という6種類1つずつのアソート点心だ。おひとりさまに優しいお店。
定番の『一龍大満足』と、食べたいものリストに入っていた腸粉を注文。ピーチティーにも惹かれたがちょっとお高めのお店だったので我慢…。
渡されたやかんのジャスミンティーをガブガブ飲みながら待っていると、先に一龍大満足が運ばれてきた。
看板商品だから勢いで頼んだものの、意外とファンシーな見た目のものが多くて警戒心が高まる。青いのとかオレンジのとか、見た目で全く味の想像がつかないので、先入観なしで口に入れようと決意する。
まずは、一番安全そうな手前のエビ焼売をいただく。プリプリの海老で期待通り美味しい。
つぎに緑のいくら。普通に美味しかった覚えがある。
爆汁小心のシュウマイも、そこまで肉汁たくさんではなかったけど美味しい。
オレンジのは中身を覚えてないが結構頑張って食べた気がするので、多分自分の苦手なきのことかナスか、ふわふわの何かが入っていたんだと思う。
意外と一番美味しかったのが緑色の桃みたいなやつ。熱い肉まん(中身は肉だったかあんだったか...)みたいな感じで、ちょっと甘い。他の味が濃いので、さっぱりしていて美味しかった。
最後に問題の青いやつ。かなり覚悟を決めて口に入れたが、中身は麻婆茄子みたいな感じで意外といけた。
さて、次は牛肉腸粉をトライ。
ちょっと油っこいが、中のお肉が特に美味しい。付け合わせの甘い醤油タレが日本人の口に合うと思う。
お腹が空いていたとはいえ1人ではさすがに量が多く、食べ切るのが大変だったがなんとか完食。最後の夜だし頑張らなくてはね。
サービス料だかいろいろ上乗せがあり合計は141香港ドル。う〜ん贅沢な夕食。
これ以上お買い物をするわけにもいかないので夜景を見にいく...
その前に、立ち寄るべき場所があった。重慶大厦だ。
深夜特急に登場するバックパッカーの聖地。深夜特急は高校の時に読んだはずなのだがその頃は香港の解像度が低すぎたため、すっかり存在を忘れていた。私が香港にいることを知った旅好きな友達が「おもしろい雑居ビル」だとおすすめしてくれて、訪問することにした。
たしかにおもしろそうな雑居ビルだが、入り口から明らかに香港人ではない人種がうじゃうじゃたむろしていてこれ大丈夫か?と思いながらも、観光客が中に見えたので入ってみる。
インド好きの友達だったので、香港のインドスポットを紹介されただけでは...という気持ちになっていた。
中は両替所、スマホの修理店などがたくさん立ち並ぶ。後で知ったがここの両替のレートがかなりいいそうだ。
1階のギラギラ喧騒に怯え、階段が見えたので2階に上がってみる。
階段を登り切ったあたりで、オランダで嗅ぎ慣れたあれの匂いが久しぶりにして本格的に不安になる。でもまぁカレーのスパイスの可能性もあるしまだここは明るいし逃げられるので大丈夫大丈夫。
2階もちょっと歩き回ってみる。
2階は1階より人は少ない。南アジア料理屋がちらほらある感じだ。人が少ないので勧誘のターゲットになりやすく、案の定チラシ片手におじさまがインド料理の勧誘をしてくる。「もう夜ご飯食べたんだ」と言ったらすぐ引いてくれたのでしつこくはないようだ。
2階から上層階にまた階段があるかと思ったのだが見つけられず、これ以上2階にいてもまた勧誘されるだけなのでまた1階に降りる。
1階からエレベーターで上をちょっと見てみることにする。
ゲストハウスがたくさん入っているとは聞いていたが、このフロアガイド通りだとすると本当にほぼ宿泊施設だ。雑貨屋さんとか安い洋服屋さんとかあるかと思ったが、あまりなさそう。
5階にだけ服屋の表記を見つけたので、そこに行ってみることにする。
南アジア系のおじさんたちとエレベーターに乗って5階を目指す。
…が、着いたのは4階だった。どうやら、エレベーターが停まる階数は偶奇で左右分かれているらしい。
私は偶数のエレベーターに乗ってしまったらしく、4階で降りなければならなかった。
仕方がないので階段で一階上がることにする。
しかしこの階段が、恐ろしい。写真を見て貰えばわかるが、全ての角によくわからない飛沫汚れが付いているのだ。
ペンキなのか、血なのか、尿なのか、カレーなのか、水漏れなのか….。変な匂いはしないのが余計怖い。いっそのことトイレみたいな匂いがしていて欲しい。
しかも薄暗くて狭い。ここで人に遭遇していたらおもいっきりビビっていたであろうが、誰ともすれ違わずに5階へ到着。
ゲストハウスの入口ドアがあり、他には店がある様子はなく静まり返っている。フロアマップのような避難経路図を見て、奥の方に服屋があるのではないかと推測。
奥の方に進んでみると確かに呉服店のようなものがあるが、窓から少し覗くとインドの男性が着るようなすとんとした服しか取り扱っていなさそうだ。入る勇気もなく撤退。
さて、どうしよう….
エレベーターホールに戻ってきてエレベーターの向かい側にある窓から吹き抜けを覗いてみる。
なるほどね………。
なんだかもうお腹いっぱいだ。何もしてないけど。
下に降りよう。
エレベーターは何台あるのか知らないが、全然来ない。
しかしあの階段にまた戻る勇気はないので辛抱強く待つ。
紀ノ国屋書店新宿本店のエレベーターくらい待って、やっとエレベーターが到着。先に乗っていたのはまたもや南アジア系のおじさん二人。こんなにも女性がいないものなのだろうか。女性は外にあまり出ないのかな。
(今ここで殺されたりしても遺体とか見つからないだろうし日本に帰れないんだろうな…..)という嫌な妄想をしながら無事に1階に到着。
1階の明るさと観光客の多さに安心して楽しくなってしまい、もうちょっと1階を歩き回ることにする。
ジャスティンビーバー風の髪型カタログが表に置かれた、3畳くらいしかなさそうな狭い床屋で髪を切っている人がいた。日本では見られなさそうな光景だ。
この写真には写っていないが奥の方にはアフリカ系の黒人が集まっているお店なんかもあった。(結構閑散としたエリアだったので写真は撮りづらかった。)
うーん、ディープだなあ〜次香港来る時はもっと下調べしよう。
そろそろ夜景を見に行こう。avenue of starsに行きたいから、地下道から上がってみようか。
この辺りはかなり新しい商業施設なのか、とても綺麗なアーケードがずっと続く。
さっきとの落差が大きすぎてとても不思議な気持ちだ。
夜景スポットに到着。
香港島の光だ〜!!!綺麗!!
思ったより人は少なかった。20時前くらい。
うん、これでやり残したことなく日本に帰れる。
そういえば、日本が1941年から45年にかけて香港を占領した時はこのペニンシュラホテルに軍政庁をおいたらしいですね。
不思議な形のホテル。
昨日トラムで満員電車状態を味わったので、今日は湾仔まで地下鉄で帰ることに。
無事に湾仔まで戻ってきた。なんだかマンゴーが食べたい気分になってきた。近くのセブンでアイスでも、と思ったがなかなか良さげなアイスが売っていない。
google mapで「芒果」と検索してみると、近くのお店がまだやっているようなので、デザートハンティングに行くことに。
やってきたのはすぐそこの「聰記糯米糍」。マンゴーもちが目当てだ。googleの口コミでも評判みたい。
ニコニコで出迎えてくれた店主のおじちゃんに「ニーゴーヤッコ」と指差しで伝える。支払いは八達通。丁寧に袋に入れて渡してくれた。
ホステルに戻ってきてコモンスペースで広げる。
切ってみると意外と果肉がぎっしりで心踊る。
中も程よく冷えていて本当にちょっと冷たいフルーツ大福という感じだ。めちゃくちゃ美味しい。これで16ドルは安い。香港はことごとく日本より高価だが、これは破格だ。
このお店、翌朝も行こうかと思っていたのだが朝はやっていないようでとても残念だった。今度香港に行く時絶対に真っ先に行きたいお店だ。
4日目
翌朝。天気は小雨。
今日はフライトが14:55にあるので、10:40くらいには湾仔から空港行きのバスに乗っていなければならない。今日のタスクはお土産を買うことだけだ。
スーパーで適当にエッグロールとミルクティーを購入して早速タスクを達成。
初日から気になっていたお店「Victory A 維港冰室」に朝ごはんにやってきた。ここは外から見てもわかる明るくて広い店内で、観光客歓迎!という雰囲気が出ている。でも地元の人もたくさんいる。
なんだかとてもラーメンが食べたい気分だったので、ラーメンを注文することに。朝ごはんでサッパリ系の安いラーメンが食べられるなんて、贅沢で最高だ。一緒に頼んだのはもちろん、凍檬茶。
このラーメンが…..本当に美味しかった。
スープも美味しいし麺も美味しいし肉も野菜もおいしかった。全部最高。
ここも次回リピート決定だ。
もう湾仔に住みたい。毎日honolulu coffee shopのエッグタルトが食べたいし、毎日マンゴー餅も食べたいし、毎日このラーメンも食べたいし、凍檬茶ものみたい。
ちょっとびっくりしたのが、向かい側の席に地元のおばちゃんが座ってきたことだ。香港は相席がスタンダードとは聞いていたが、そんなに混んでいなかったのでここで相席になるとは思わなかった。
おばちゃんは私がちょっと量が多いかな、、と思って遠慮していた朝食セット(パンとラーメンと目玉焼きとベーコン、みたいなやつ)とホットの奶茶を頼んだ。
食べ方をチラチラ観察していたところ、パンを水平に切って、そこに目玉焼きを挟んでサンドイッチみたいにしていた。美味しそう。今度はこれやってみよう。
朝食を終えてちょっとぶらぶら。
もう出発の時間だ。荷物をまとめてチェックアウト。
バス停から空港行きの二階建てバスに乗る。
今回もそんなに人が乗っていなかったので2階の窓側を確保。
中環の方を経由するので人が次々乗ってくる。
市街地を過ぎるとすぐに海と橋だ。
ああ、帰りたくないなあ…。
帰るのに、綺麗な青空になってきて憎い。
スマホもいじらずに景色に見惚れていたら、一瞬で空港に着いてしまった。
今回はカウンターに立ち寄って搭乗券を印刷してもらう。
そういえば香港国際空港、「空中庭園」なる場所があるというのでお花が咲くデッキを想像して行ってみたら、げきせまの労働者喫煙所で幻滅した笑。あれは喫煙所と書いておかないと私のような旅行者が変な期待をしてしまう。
LCCなので相変わらず空港電車で端っこの搭乗口へ飛ばされる。
日本行きなのでもう先に待っている人がいるかと思ったが、2時間半前から搭乗口まで来てまつ人は流石にいないようだ。
やることもないので、お絵描きタイム。
自分が乗るであろう飛行機を正面から描くことにした。時間はたっぷりあるし周りには誰もいないのでのびのび集中して描けてとても楽しい。
こう絵を描いていると、細部を観察することになるので今まで全く気にしていなかったことに気づけるのも楽しい。たとえば飛行機の機種が地面のガイドラインに書かれていることとか。
暇すぎて、影と周りの風景まで描き足し、最終的に色塗りまでした。
私にしてはうまくかけた。絵の出来に満足。
やっと登場時間が来た。
さよなら、香港。バター挟んだパイナップルパンも食べれてないし、エビワンタンメンも、魚の皮の揚げ物も食べれてないのでまた絶対来ます!
2024年3月 香港旅行記 終わり