【タンザニア】タンザン鉄道での車内食
わたし、蘭ハチコが世界放浪していたときの食にまつわるエッセイ。
今回はアフリカ、タンザニア編です。
タンザン鉄道へ乗車
タンザン鉄道とは、タンザニアの首都ダルエスサラームからザンビアの都市カリムポシを繋ぐ鉄道。
中東で出会った日本人のSちゃんと一緒だ。
Sちゃんは偏食がちで生ものがだめだったり、衛生的にも無理な場所がある。
一方、私は珍しいものがあれば食べてみたいと思うし、少々汚くても寝られる場所があるなら大丈夫だ。
その価値観の違いはあるが、Sちゃんとは不思議とウマが合い、帰国してからも、山に行ったり、海に行ったり、仲良くしている。
そんなSちゃんと先日、新大久保で会い話していると、タンザン鉄道の話になった。
「私、あの車内食、ぜんぜん食べれなかったよね。お米に石が入っててさ、じゃりっとしててもうだめだった。」とSちゃんは話す。
私は、お米がすごく美味しかった記憶があったので、帰宅して写真を見返してみた。試しに1食、車内で頼んで食べていたはずだ。
タンザン鉄道の鉄道メシ
写真を見返すと、びっくり。1食だけでなく、なんと4食も食べていた。
ちなみに通常は2泊3日で到着するのだが、列車が遅れ、車内で3泊していた。
車内食以外の食事は、列車が停車していたときに、子どもがここぞとばかりにフルーツやナッツやらを売りにくるので、それを買って何回かに分けて食べていた。
乗車した日の夕食。これが、おそらく一番最初に食べた車内食。
日本でも電車では駅弁くらいしか食べたことがなかったので、人生初の鉄道での車内食ではないだろうか。
このライスがすごく美味しかった記憶がある。
アフリカでお米が出てきても、こんなにもっちりとしたお米はなかった。しかもバターやほんのりガーリックも効いていて美味しい。
確かに、石が少しじゃりっとしたが、私にとってはそれが気にならない旨さだったのだ。
チキンも柔らかく申し分ない。チキンにかけられたソースと一緒にライスを少しずつ食べた。
このあたりの記憶はあまりない。
そう、アフリカでは卵の黄身は白に近いのだ。
初めてチキン以外のものが出てきた。
これが、私の写真の上での車内食の記録である。
景色を見てるだけ、それだけで満たされる
アフリカ旅といえば、長距離移動のバス(しかも頻繁に遅れる、そしてぎゅうぎゅう詰め、時に南京虫もいる)など、日本人の感覚からするとわりと過酷なのだが、この列車旅は時間こそ長かったものの、快適に過ごすことができた。
もちろんWifiはないので、本を読んだり、景色をみたり、Sちゃんとだらだらと横になっておしゃべりをしたりとそういったことがすごく大切な時間となった。
何もない高原を見渡して、時にそこで生活する人達の姿をみて。
そして、夜には満天の星空を見ることができた。
基本的には一人旅だったけれど、こういった経験をSちゃんと共有することができてよかったと思う。
この時間があったからこそ、今でも気を遣わずにいれる友人の一人になったのだろう。