桃あれこれ①
今日は上巳の節句、桃の節句の方が通りがいいでしょうか。これに因む行事をなさった方もいらっしゃるかと思います。
桃の節句と言われますが、旧暦3月3日なら桃の花の時期だったということです。現在3月3日を控えて、どこの花屋も桃の枝を置きますが、これは自然のものではありません。大阪なら3月中旬から4月上旬が見ごろ、今ならやっと咲き始めというところですね。
桃は中国では邪気を払う力があると考えられていましたが、それが日本にも伝わったのでしょう、古事記にも伊邪那岐命が黄泉の国の神や軍に追われた時に桃の実を投げて逃げることが出来たというような話もあります。
また中国の道教では西王母という仙人の女王様とでもいうような神様(誕生日が旧暦3月3日)がいるのですが、この方が管理しているのが不老長寿の実とも言われる蟠桃(ばんとう)で(わたしたちが想像する桃とは少し違うのですが)縁起のいい食べ物と考えられていました。日本語では百歳(ももとせ)と音が同じだから、より縁起がいいと考えたようです。
実に効用があるなら、花も愛でようということですね。大阪なら大阪城公園の桃園が気軽に訪ねやすいかと思います。小さい頃に、福島県の三春は梅と桃と桜が一度に咲くからこう呼ばれると「独眼竜政宗」で聞いて以来、花の時期の三春をいつか訪ねたいと心に期しています。
今日の菓銘は「菜の花譜」。この時期、桃と一緒に生ける方もいらっしゃるでしょうか。
さて、先週書いた岡本の梅林、偶然に近くで用事が出来たのでさっと立寄ってきました。
聞いたことないな、と思っていたら、昭和13年の災害で山が崩れ、その後戦災・戦後の開発などで梅林はほとんど無くなっていたのを近年一部復活整備したとのこと。なので、今はこじんまりとしたものでした。駅から少し坂道を上るので、空きっ腹ではお出かけになりませんよう。
梅、桃、桜と花巡りも楽しみな季節です。花粉症をお持ちの方はしっかり対策してお出かけください。
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