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note 写真に撮るお菓子の選び方
今日から来年の手帳を持ち歩き始めました。本屋には来年の大河ドラマ蔦屋重三郎に関わる本が続々と。こういったことにも新年が近づきつつあると感じています。
先週載せた銀杏のお菓子を「個性的な外見」と書いたものの、後から考えてみたら、お茶をしている者にとってのみ、あまり見ない→個性的、とも感じる外見だったかなぁと考えていました。先週のものは誰が見ても、すぐ銀杏とわかる形に整えられ、寒天を塗っているのですが、銀杏というなら、お茶をなさっている方には昨年11月17日「山粧う秋」に載せた写真の方が馴染み深かったかと。
毎回お菓子の写真を載せているのは、当てていただくことが目的では全く
なく、お稽古の時のようにどんな御銘かなぁと思いを巡らせる時を持っていただけたらなぁと、思っているからなのですが、先週は、何を表すかは誰にでもわかりやすいのに、お茶をしていると案外見ないものを無意識に選んでしまっていたことに気付きました。失礼致しました。
最近「刺激」ということについて、あれこれ考えているのですが、見慣れたもの、知っているものと比べての差が大きい時に、強い刺激(時に衝撃)を感じるな、と。自分にとって刺激が大きかったお菓子で、つい飛びついてしまったのですが、投稿までした後に、このnoteで選ぼうと思っていたお菓子の基準から逸脱していたことに気付きました。反省も込めて、差し替えたりはしませんが。
あちこちでお菓子を見ながら、少しずつ載せたいお菓子の考え方が定まってきています。初年はクリスマス絡みのものも載せたのですが、今は、「受けるかもしれないけれど、そうなるとクリスマスの時期の古来の季節の意匠のお菓子を載せそびれることになるな」とクリスマスや、ハロウィン関連のものはもう載せないでおこうと思っています。人気のあるお店で、外見は従来の生菓子だけれど、素材にクリームチーズを使っている、などのお店のものも、写真で味まではわからないけれど、実際食べたら(お茶をなさっている方には)違和感が大きいので使わないことに決めました。手の込んだ細工のお菓子も、ちょっと目を奪われて買ってみて、一度載せたのですが、いざ食べる段になると、手の込んだ、込み過ぎたものをいただくのは、いわゆるもったいない、というか躊躇われたのですよね。そういう気持ちを強く抱かせるものも、「映える」観点からはいいのかもしれないけれど、お茶席でお客様の心を波立たせる、刺激を与えてしまうのはよくないなと感じ、使うのを止めました。
とはいえ、この先、たまにぼーっとしていて、そんなお菓子を載せたりしてしまうこともあるかもしれませんが、一応上記のようなことを考えております。
今日の菓銘は「亥の子餅」。
11月もそろそろ終わりですが。
平和だったnoteも今年はちょっときな臭くもなり始めましたが、ここでは引き続き心静かに書いていきたいと思います。世の流れとは異なり、強い刺激とは縁遠いですが、お読みいただければ幸いです。よい週末をお過ごしください。