ちょっと前にラジオで話題になった「圓生の録音室」の単行本が見たいと言われたので。
値段が急騰したが、ほとぼりも冷めつつあると思うので。
前にnoteに書いたつもりでいたが一覧を見るとない。
やっぱりうかつである。
伊集院のラジオで取り上げられていた「圓生の録音室」。生の芸をメディアで残すことになった名人圓生はどのように取り組んだのか。担当したレコーディングディレクター京須が書き残した記録である。
伊集院のラジオで紹介されて値段が急騰したが、ほとぼりも冷めたころだし、単行本を見たいと言われたので撮影してみた。
「圓生の録音室」は江戸文化に強い青蛙房(せいあぼう)から昭和62年に出版された。
青蛙房は圓生の「寄席育ち」も手掛け、もともとの縁の深い出版社。
函付きで本体はパラフィン紙やグラシン紙ではなくビニールカバー。
出版部数を著者京須が確認した検印がある。
昭和62年にこのような昔ながらの検印をしていた出版社はそう多くない。古くからのやり方を続けていたのは、岡本綺堂に縁がある青蛙房らしい。
昭和も終わろうという時期に出た本だが、全体的に昔ながらの作りで、それがとてもよく似合っている。
文庫版は版を重ねたが、単行本はどのぐらい刷られたのか。
青蛙房書房を興した岡本綺堂の弟子岡本経一が引退し、綺堂の息子修一が経営していた時に発行されている。
今は二人とも亡き人となった。