「浜松新球場」の話が動いている話
野球場界を騒がせている浜松新球場問題に、動きと言えるかどうかわからないが何かあった模様。
基本は以下、
1・普通の野球場
2・プロ野球が開催できる野球場
3・ドーム球場
この3つが候補になっている事には変わりなく、この3つをいよいよ協議の対象とする、という話のようだ。
この件について何か進展はあったのだろうか、と情報をあさってみたが、行政レベルでの動きは上記のとおりであるものの、県民の間で新球場肯定論があるというのははじめて知った。
上記ニュースで新球場待望を主張しているのは少年野球の監督の方のようだが、少年野球の立場で2万2千収容の球場を待望というのに少し違和感を感じた。しかし子供たちにとって「プロの試合が観れる球場」が身近にあるのが野球の振興という面でも大きいらしい。
なら草薙球場があるではないかと言いたくなるが、そうでもないのかもしれない。
造るのは県営球場だが、主体となって動いているのは浜松市のように見える。つまり静岡市に対してのライバル意識のようなものが根っこにあるのではないかと。やはり静岡と浜松は同じ県でも「別の地域」で、それを前提に考えると、浜松に草薙球場以上のスタジアムを、という声があっても不思議はない気はする。
場所に関しては新球場を造るにしても、災害時の避難場所としても不可解ではあるが、とりあえず度外視し、現行の浜松球場が上記2. に相当する事を考えると、1. はないように思う。3. に関しても札幌ドームと同じ道を辿りそうなので冷静になって欲しいところ。
現在、プロ野球の「一軍の試合」ができる野球場がない県が指向しているのは共通して2. のようだ。静岡県の場合草薙球場があるが、やはり静岡と浜松はお互い元々は別の国(駿河と遠江)という少し複雑な背景があるわけで。
だったら浜松には浜松球場があるので輪をかけて話がややこしい。浜松球場の何がいけないかというと、まず老朽化という問題だが、草薙球場はもっと歴史が古い。言い換えると草薙球場はレガシーだが浜松球場はそうではない。つまり中途半端な存在になっているという事だろうか。
だから新球場を、と考えると合点が行くのだが、浜松球場は良い球場である。駅から徒歩圏内で、道中、道の起伏により照明塔が現れたり消えたりする導線にもワクワク感があり、しばしプロ野球の試合が行われていた球場らしい風格とか雰囲気がある。
今は施設も住宅も「長寿命化」を、社会全体の課題として指向する傾向があるし、そのように舵を切っていくべきだとも思う。もっとも浜松球場は市営で、この件は県営球場の話なので筋が違うが、浜松球場を閉鎖という話とつながっているので切り離して考えられない。
知事候補の6人の中に、「今の(計画)場所では反対」という人が2人おり、それが一番ノーマルな感覚に思えるが、どうなるか。