『タカラ~ムの本棚』店主・タカラ~ムの本を読んだり読まなかったりな日常(2023/5/6~2023/5/12)
5月6日(土)
ゴールデンウィークも残り2日。今日も変わらず朝4時半に起床。休日なので二度寝して、6時過ぎに散歩に行く。
週イチ恒例の買い出しに行く。スーパー2軒回って食材を購入して帰宅。午後はいつものように読書と動画視聴。夕食は、昨夜のドリアの残りのミートソースでスパゲティ。
就寝読書は「ノヴァ・ヘラス」
5月7日(日)
朝4時半起床。二度寝して6時過ぎに散歩に行く。まだ雨は大丈夫。戻って朝食。
今日は、第九回日本翻訳大賞の授賞式に参加するため篠崎まで出かける。今回は、総武線の本八幡駅から都営新宿線で1駅の篠崎に会場があって、千葉県民としては交通の便が良くて助かる。
開場時間の12時少し過ぎた頃に会場に到着。入口の前で木下眞穂さん、三辺律子さん、会場に入って柳原孝敦さん、北村みちよさん等々と顔を合わせる。会場内では西崎憲さんたちが準備に余念がない。
定刻よりやや遅れて授賞式スタート。今回は、TBSラジオ「アフター6ジャンクション(通称アトロク)」の構成作家である古川耕さんが司会進行役とのことで、西崎さんは演奏と選考委員としての役割に集中できそう。授賞式は、いつものように西崎憲さん率いるスイスカメラの生演奏で始まった。他の授賞式イベントに参加したことはないが、日本翻訳大賞の授賞式は第1回から欠かさず参加している。生演奏、選考委員によるトーク、贈呈式、受賞スピーチ、受賞者による訳書の朗読、受賞者と選考委員による座談会など、本当に毎回楽しい授賞式であっという間にイベントが終わってしまう。今回も、最初から最後まで楽しめるイベントだった。終了後には、今回の受賞者の工藤順さん、石井優貴さん(「チェヴェングール」訳者)と舩山むつみさん(「辮髪のシャーロック・ホームズ」訳者)からそれぞれ訳書にサインをいただいた。他に会場では、ないとうふみこさん、星泉さん、編集者の竹田純さん、書評家の倉本さおりさんにもお会いできた。リアルで会うのが本当に久しぶりの方々ばかりで、オンラインイベントもいいけど、やはりリアルイベントはいいなと思う。
イベント終わって家路につく。途中、千葉駅で途中下車して駅ビルにある「くまざわ書店」に行き、ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ「過去を売る男」(木下眞穂訳/白水社)他数冊を購入する。同じ駅ビルにある蕎麦屋に入って、生ビールとおつまみのセットを頼む。追加で日本酒、ホタルイカの沖漬け、さつま揚げなど。しめにへぎそばを食べる。
蕎麦屋で晩酌を楽しみながら「ノヴァ・ヘラス」を読了する。
5月8日(月)
朝4時半起床。散歩に行って朝食。
打ち合わせなどの予定はなく、特段急ぎの作業もなく、といった日。前年度から持ち越しになっている案件について別の担当チームのリーダーに進捗具合を確認する。これ、本来は前年度中に当時の上司が調整するはずだった案件なのだが、この上司がいろいろと積み残した状態で3月末で退職してしまったため、なし崩し的に私に役割が回ってきたもの。いや、明確に私に割り当てられた訳ではないのだが、誰も拾ってくれなさそうな状況にあったので、渋々火中の栗を拾うに至った次第。確認した結果、思うように状況が進んでいないことが判明した。そちらの進捗はそちら側で調整してもらうので、私が深く首を突っ込むことはないのだが、遅れは私側のチームにも影響するので、そこは明日改めてチーム内で検討することにする。
業務を終わらせてからはいつものように夕食の時間まで本を読んだり動画を見たり。「チェヴェングール」を少しずつ読む。夕食は豚の角煮。
夜になって親戚家族が泊りがけで遊びに来る。犬を2匹連れてきたので一時的に我が家は犬3匹いる状態になる。モンちゃんが興奮して寝てくれないのは困った。
5月9日(火)
朝4時半起床。散歩に行って朝食。今日の散歩は昨夜来た親戚のワンちゃんも一緒だった。
朝ごはんは私が作る。桜えびを入れた玉子焼きとプレーンの玉子焼きを作り、車麩を使ったフレンチトーストを作る。このフレンチトーストは、ネットでみて美味しそうだったので試してみた。前日から仕込みが必要だけど、その仕込みも卵液を作って車麩を漬け込むだけなので面倒ではない。卵液は卵1個に牛乳を1カップ、砂糖を適量(甘党の人はたっぷり入れるが良し!)を混ぜるだけ。パンを使う場合と違って車麩が卵液を吸うのに時間がかかるので、漬け込んだら最低半日置いておく必要がある。今回は昨日の朝に仕込んだので丸1日漬け込んだことになる。これをフライパンにバターを敷いて弱火で焦げすぎないように注意して焼くだけだ。
私は仕事があるので先に朝食を済ませ、仕度した料理を適当に食べてもらうことにする。仕事は昨日確認した案件についてメンバーに報告して今後の対応を検討する。あとは別件で社外の人にメールを出すなど。
夕食は、親戚が持参してきた焼肉セットを使って焼肉をする。この親戚は焼肉屋を経営していて、地元では評判のお店。ゴールデンウィークもお客さんで賑わったそうだ。夕食も終わり、少し休憩したところで親戚一同は帰っていた。一気に寂しくなる。モンちゃんは疲れた様子。
夜は昨日からスタートしたMリーグのファイナルシリーズを視聴する。優勝を争う4チームが、昨日から全16試合を戦っていく。セミファイナルまでは勝ち残りゲームだったが、ファイナルは頂点を目指す戦い。これまでとはチームの戦略も個人の戦い方も変わってくることだろう。
5月10日(水)
朝4時半起床。散歩に行って朝食。
打ち合わせもなく作業も特に急ぎでもないのでのんびり仕事を進める。夕食は2日続けて焼肉になった。というのも、親戚がどっさりと肉を持参してきたのだ。しかも、A5ランクの特上カルビや厚切り牛タンなど、普段は口にすることのないような高級品ばかり。親戚とはいえ申し訳ない気分になるが、ここぞとばかりに食べていく。
Twitterでハードボイルド作家の原尞氏の訃報を知る。私立探偵沢崎シリーズで知られる作家で、私が日本人の作家の中で一番好きな作家だった。デビュー作「そして夜は甦る」は刊行されたときは、私はまだ学生で新刊を買う余裕はなかったけれど、第2作の「私が殺した少女」が直木賞を受賞したこともあり、なんとか小遣いをためてハードカバーの単行本を買った。そして、その作品の魅力に惹きつけられた。原尞さんの沢崎シリーズがレイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーロウ作品へのオマージュであると知って、古本屋でハヤカワ文庫や創元推理文庫から出ていたレイモンド・チャンドラーの作品を探して購入して読みふけった。さらには、ダシール・ハメットやロス・マクドナルドといった海外ハードボイルド小説を読み、生島治郎、河野典生、結城昌治、船戸与一、志水辰夫といった作家の和製ハードボイルドや冒険小説もどんどん読んだ。ハードボイルドや冒険小説を読むようになったのは、1月に亡くなられた目黒考二さんが北上次郎名義で「本の雑誌」の新刊めったくたガイドなどで紹介していたこともきっかけだったりする。原尞さんは、とにかく寡作な作家で、デビュー作の「そして夜は甦る」、直木賞を受賞した「私が殺した少女」はポンポンと刊行されたものの、第3作「さらば長き眠り」が刊行されるまで 年、第4作「愚か者死すべし」まで 年、第5作「それまでの明日」までが 年となり、第6作がいつ出るだろうと思っていたが、残念ながら第6作が世に出ることはなくなってしまった。本当に残念。心よりご冥福をお祈りします。
満腹になり、入浴も済ませ、今夜はMリーグがないので読書。亡くなられた原尞さんの沢崎シリーズを読もう。もちろん、デビュー作の「そして夜は甦る」から。この本と「私が殺した少女」は、もう何回読んだかわからないくらい読み返している。そして、何回読んでも面白い。時代が進むごとに書かれている内容は古めかしくなっていくが、そこも魅力になっているのが沢崎シリーズのすごいところ。さあ、故人を偲びつつ作品の中ではいきいきと動いている私立探偵沢崎を胸に刻もう。
5月11日(木)
早朝、大きな地震に叩き起こされる。一緒に寝ていたモンちゃんもただならぬ様子に不安そう。しばらくグラグラと大きく揺れていて、本棚が倒れないかドキドキ。とりあえず本棚は倒れなかったものの床に積み上がっていた本はバサバサと崩壊して床を埋めた。これはまた積み戻すのが大変そう。
揺れがおさまったところでテレビをつける。日頃テレビはみないけど、こういうときはやはりテレビの方が情報を取得する手段的には有能だ。木更津市で震度5強を観測したとのこと。私のところは震度4だった。
地震が起きた時間がほぼ毎日起きる時間と同じくらいだったので、そのまま起きてモンちゃんと母の様子を見に行く。母の部屋には特になにも被害はなく、本人も怪我はなし。モンちゃんを母に預けて他の部屋の様子を見に行く。本を積んであった部屋は、やはり本が崩壊して散乱していて、少なくとも午前中はこの片付けで終わりそう。そのあと仕事するのも億劫なので今日は休みをとることにする。
慌てても仕方ないので、まずはひと休み。Youtubeの気象情報ライブ配信チャンネルを流しつつ、どこから片付けに着手するかを考える。とにかくモンちゃんの散歩と朝ごはんが済んでからだな。
ということで、とりあえず散歩に行き、戻って朝食を済ませる。8時を過ぎたくらいから、ニュースなどを見たと思われる親戚や友人から電話が入り始めた。私は部屋の片付けに集中し、電話応対は母に任せる。片付けるといっても結局また本を積み上げていくだけなのだが、ある程度安定するように積み重ねないといけないので意外と悩む。今後、同じくらいの大きさで余震が起きたら、また崩れるのは間違いないよなと思いつつ本を積んでいく。休みを入れたり積み具合を確認しつつ作業を進めて、午前中いっぱいかかって復旧完了。お昼にコンビニのおにぎりをひとつ食べる。
午後は疲れたのでベッドに横になり、ラブレットでKindle版のカミムラ晋作「黒と誠~本の雑誌を創った男たち~(1)」(双葉社)を読む。「本の雑誌」を創刊した目黒考二さんと椎名誠さんについて描いたコミックス。おふたりの出会いや「本の雑誌」創刊のエピソードは、それぞれの著書(目黒考二「本の雑誌風雲録」、椎名誠「本の雑誌血風録」)などで語られてきた話で、その内容をもとに漫画化したもの。本について熱く語り合う若き日の目黒さんと椎名さん、沢野さんやその周囲の方々の姿は羨ましいなと感じてしまう。1巻に続き2巻まで一気読みしてしまった。2巻の巻末に現在の「本の雑誌」発行人である編集長の浜本茂さんによる目黒さんへの追悼文を読んで、本当に目黒さんは亡くなってしまったのだなとしんみりしてしまった。昨日は、原尞さんの訃報もあり、いろいろな方が彼岸を渡ってしまった。悲しい。
朝のニュースで高見のっぽさんの訃報も知った。NHKの子ども向け番組「できるかな」で、マスコットのゴン太くんを相手に無言のパントマイムで会話しながら工作をするキャラクター“ノッポさん”として、子どもたちに人気だったのが、高見のっぽさんだった。手先が不器用な私にとっては、ノッポさんはその器用な手先でなんでも作ってしまうお兄さんで、憧れの存在だった。数年前に自伝を読んだときに書いたレビューがあって、そこにもノッポさんへの憧れの気持ちが書き綴られていた。心よりご冥福をお祈りします。
夕食に冷凍の餃子を焼いて食べる。
夜はMリーグを視聴。ファイナルシリーズ3日目。今日は渋谷ABEMASが、白鳥翔選手、松本吉弘選手の“翔松リレー”でデイリーダブルを決めて、ポイントでひとつ抜け出した。渋谷ABEMASが200ポイントを超え、他3チームが2桁ポイントという感じ。ただ、ファイナルは4チームが直接対戦するので、1試合のトップとラスでガラッとポイントが変わってしまう。たしかに渋谷ABEMASが抜け出していった形になったが、今後の展開でガラッと形勢は変わるだろう。気になるのは、セミファイナルを首位で通過したEX風林火山がファイナルに入ってトップをとれていないということ。今日は勝又健志選手が2連投したのだが、第1試合が3着、第2試合が4着となってしまった。まだ残り試合はあるが、ファンとしては気になるところではないだろうか。
5月12日(金)
朝4時半起床。散歩に行って朝食。
今日は午後に都内のメンタルクリニックに通院するので、午前中のみテレワーク。移動の途中に先日引っ越し完了したばかりの新しいオフィスに寄ってみることにする。
新しいオフィスは、それまで通勤していたオフィスよりも、私的にはひと駅近くなったのだが、他の多くの社員からすると都心からは離れることになる。会社として新オフィスをイノベーションが生み出される場所として活用して欲しいようだが、私が聞く限りではあまり社員の評判は良くない気がする。
駅からは、歩道橋やデッキ通路を通って3分くらいだろうか。それまでのオフィスが駅直結で天気が悪い日でも雨に濡れずに出社できていたのに比べると、外を歩かないと行けないのはちょっとつらいかも。幸い今日は天気が良くて気候も良いので歩いていて気持ち良い。セキュリティゲートを通過して新オフィスに出社。エレベーターで自分の部署が入っているフロアに移動する。フロア内は、基本的にフリーアドレスになっていて、空いている席ならどこに座っても良いことになっている。ただ、私が所属している部署は業務内容的にオープンな場所だとセキュリティ上問題があったりするので、一応他のフリースペースとは隔離されている感じ。他が開放的なのに比べると少し閉塞的な印象を受ける、窓もないので外の様子がまったく伺えないのも圧迫感がある。今日出社していたメンバーと久しぶりにリアルで会って話をしたが、新しいオフィスに期待をにじませているメンバーも入れば悲観的なメンバーもいて、そのあたりは千差万別だなと思う。
新オフィスには食堂ができているというので、ランチは社食で食べてみることにする。社員の健康を考慮してメニュー作りをしているというのが売りらしい。いろいろメニューがあるのかと思ったら日替わり定食があるだけだった。今日のメニューは豆腐の肉あんかけだった。味はまあ普通。食事に関しては、近くにコンビニもあるし、サイゼリヤやすき家、はま寿司とかもあるので食べる場所には困らなそう。というか、サイゼリヤがあるなら社食なくて良くないか?
その他、ひととおりフロアをみて回る。屋上もあるというので出てみたが、思っていたよりこじんまりしていた。それ以外はとにかくフロアの面積が広い。フロア内やフロア間を歩き回るだけでいい運動になる。これぞ健康経営ということか。
午後の診察時間が近づいてきたので、新オフィスを出てクリニックに向かう。診察はいつもと変わらず。いつもの薬を処方してもらって終了。これまたいつもどおり東京駅に移動する。八重洲地下街のビアホールの入って生ビールを飲みながら「そして夜は甦る」を読む。丸善丸の内本店に寄って、「本の雑誌」の最新号や町田康訳の「古事記」などを購入する。
帰りはスマホでMリーグを視聴しながら帰宅。途中でラーメンを食べる。
帰宅してMリーグの続きを視聴。今日もEX風林火山には厳しい展開だった。第1試合は松ヶ瀬隆弥選手が4着、第2試合は二階堂亜樹選手も4着となってしまう。これにてファイナルシリーズは前半戦の8試合が終了。前半終了時点で、1位は渋谷ABEMAS、2位はKONAMI麻雀格闘倶楽部、3位はTEAM雷電、4位はEX風林火山。まだまだ決着がついたわけではない。来週の後半戦の、まずは月曜日火曜日の試合でどのような展開になるか。そこが各チームの勝負どころだろう。そして、泣いても笑っても来週でMリーグ2022-23シーズンは終了となる。ラストウィークを楽しみたい。
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