松田奈緒子/重版出来!(3)
才能がある者はその才能の奴隷となるべし
選ばれし者には責任がある、
といった意味だろう。
才能は神から与えられた使命。
その身は自分だけのものではない。
選ばれなかった者のためにも、
努力を重ねなくてはいけない。
というと、選ばれなかった者は、
努力をしなくてもいいとも取れる。
でも何も才能を持っていない者はいるだろうか。
誰でも何かしらの才能を持っているとも言える。
だから誰しもが、才能の奴隷とならねばならない。
自分の持てるものをすべて発揮し、
自らの使命を果たす必要がある。
と考えると、頑張らなくては思えるかも。
自分に対する叱咤激励。
そんな言葉を考えさせられた言葉。
繰り返そう。
才能がある者はその才能の奴隷となるべし
こうした言葉が幾つかある。
心がドキッとする。
トンネルの闇の中かすかに差し込む光が見える。
ただ暗闇もきちんと描かれる。
トンネルの中で座り込み、
前へ進む気持ちを失くしてしまった者も出てくる。
挫折を味わい斜に構える者も登場する。
そんな中、主人公・黒沢は信じる力で、
まっすぐに進み続ける。
その姿が眩しく輝く。