河合克敏/とめはねっ!鈴里高校書道部(14)
剣道や弓道といった武道には、
最後にたどり着くのは「無」だといった
意味合いのことがある。
技能を会得するため稽古を積む。
最初は身体や技や心、
いろいろなところに意識を向ける。
正しい動きになるように。
身体の形や向きにも心を配る。
心の持ちようにも注意する。
達人はそうした状態を越え、無意識になる。
どこにも偏りがなく、水のように自然に、
大きな力に導かれるように技が出る。
書道もそうかもしれない。
そのために、
迷いながら ぶつかりながら 揺れながら
日々を進む。前に歩み続ける。