東日本大震災の記憶③
3/21
宇都宮から東京の新幹線に乗るために、朝イチで駅に向かっていた。なんとか宮城に入るルートを確保したかった。
高速道路は分断されている。通常の道路も通れるか分からない、赤ちゃんを連れては危険。宮城に行く前に、東北の別県にある私の実家に身を寄せることにした。
その宇都宮駅に向かう車の中だった。
旦那の電話が鳴った。義父からだった。
「あがっていた遺体が、お義母さんだった。」旦那の実家は自営業を営んでおり、ポケットに入っていた印鑑と、顔のシミの場所から身元が判明した。変わ