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Night Songs 〜 素敵な贈り物

一人でアルバムを作る、、、
それがどれくらい大変な事なのかよくわからないけれど、通常は大勢の人、もしくは複数の人が関わることは考えるに容易だが、リモートでアーティストから歌声や楽器の音を送ってもらえるとはいえ、孤独な作業の毎日のなかモチベーション的にくたびれないのか、、、なんて思ってしまう。
コロナのことが無ければ有り得なかったことだけれど、決まっていたことのようにも思える。
弾き語りが私は好きだし、一番シンプルで、耳にも優しく音がよく入ってくる感じがする。特に広沢さんの歌は弾き語りが素敵だと思っている。 

広沢タダシさんはNight Songsという今回は弾き語りではないアルバムを一人で作った

前作のSIRENを作り終えた時、広沢さんは音楽を作る楽しさをまた感じることができたと言っていたように思う。確か、、、
SIRENをつくったことがNight Songsの一人での製作に繋がる。
だとすると、SIRENは今後のアルバム製作にも影響を与えるやはり大きなアルバムなんだなぁと、改めて他のアルバムとはちょっと違う位置付けにあることを感じたりした。
まぁ、厳密に言うと、いままでのアルバム一枚一枚が特別なアルバムで、お腹を痛めてやっとの想いで産んだ、今に繋がるそれぞれが意味のある愛おしいルバムなんだろうけれど。

レコーディングの様子をYOU TUBEでの配信ライブNight Songsで話してくれたり、ファンクラブのサイトであるnoteのタダシ倶楽部でも報告があったりした影響もあるが、音以外の空気、気配を感じるアルバムで、広沢さんも言っていた、まさにムードを感じさせるアルバム。
調律されていない古いピアノの鍵盤の跳ね返りの音なのか、ペダルの音なのかよくわからないけれど、楽器の一部のようにその曲に馴染んでいる。所有していたスタジオの最後を感じさせる、そんな音がアルバムから流れてくる。

わたし自身は音楽のことをわかっていない全くの素人で、個人的な好みでアルバムの一曲に触れるとすると、♪彼方 が冒頭から(呼吸?のように聴こえる)意識をもっていかれる。集中して聴かざるを得ない神秘的な場所に連れてってくれる、精神性のあるこの曲が私は好きだ。
自分の体という物体の境目がなくなるような空気に溶け込んで大きく広がって、何もかもが一つになるような、包容力のある、そんな風に感じた曲だ。誰もが自分の中に宇宙を持っていて、それぞれがそれぞれの一部を共有し繋がりあっている。誰かのことを想いその想いと存在に支えられ生きている。そんな事を感じ聴いていた。
いつかのチャペルライブで初めて聴いてから気になっていた曲。このような感じでアルバムに入るなんてと、今回のアルバムに入ったことを嬉しく思っている。

聴く時の自分の状態によっても変わるが、これから聴いていくとまた変わっていくんだろうなぁ、、、曲も育つみたいだから。
そう、10曲中9曲はアルバム製作以前から出来上がっていた物なので、既に曲自体は育っていたのだろう。そしてこれからも育っていく楽しみな曲ばかりだ。

このアルバム製作中に”トノ“という男の子だけれど、美しく可愛らしいキャメルカラーのアメショの猫が広沢さんのもとにやってきたことはファンの人なら知らないはずがないが、きっとこのアルバムの製作に一役も二役もかっているに違いない。
広沢さんがトノの話をする時、とても楽しそうだから、そういう事もアルバムに反映されているんだろうなぁと密かに思っている。
なぜか動物は神様だと思っていたりする。

聴けば聴くほど歌の世界の中に引き込まれる、確実にこれからもずっと見ていきたい、聴き続けたいアーティストだ。

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