見出し画像

君と恋とすれちがい 第6話

«前回までのあらすじ»
転校してきたシベリアは
ラミナとロボと同じ中学の同級生だった。
2人の過去を知るだけに何か企んでいそうだが
鋭いハンナはそんなシベリアに気づく。
そしてハンナとラミナの出会いも明らかになった。
▷▶︎第5話はこちら◀◁

「ちょっと待てよ!」
「なんだい?」

「ラミナちゃんが大事なのはわかった!
(なんとなくだけど…)
でもあの2人が
このままでいいとは思ってないだろ?」
「………まあ、そうだけど。
ラミナはずっと秘密にしたいみたいだから。」

「じゃあさ!ロボに気付かせればいいんだよ!」
「!!」

「俺らでさ!どうにかして気付かせるんだ!
そしたらラミナちゃんには無理させないだろ?」
「…そ、そうだね。」
「ラミナちゃんは何も言わなくていいし
ロボから気付くのは大丈夫なはずだ!」

「アンタ……いい奴だったのかい?」
「あ、わかってくれた?」

「でも強引なのはダメだよ?」
「わかってる!だから俺とハンナでやるんだ!
作戦考えるのは俺に任せろ!
無茶だと思えばハンナが止めてくれればいい」

「いいよ!のった!
やるからにはしっかりやるんだよ!」
「おう!!もちろんだぜ!!」


「あ、ハンナ!どこいってたの?」
「あぁ、ちょっとね!」

(ふふふ、早くアンタの幸せそうな顔がみたいよ…)


「今月はみんなにとって初めての体育祭があるな!
この学校では1クラスで1つの種目の進行、準備を
担当することになってるんだ。
今なら希望通ると思うんだが
やりたい種目とかあるか?」

(はっ!!)
(これはチャンスだ!!)

「「借り物競争がしたいです!!」」

(さすがハンナ…!)
(アンタもやるね…!)

「そうかー!
借り物競争という案が出たがみんなは

「「借り物競争がしたいです!!!!」」
「わ、わかったわかった!
みんなもそれでいいかー?」

「「「はーい」」」
(あの2人、いつの間にあんな仲良しに……?)


『ごめん、ラミナ!
今日はどうしても一緒に帰れないんだ!』
『そっか!借り物競争のお題係になってたもんね!
頑張ってね!また明日!』

(ハンナ、シベリアくん来てから
よく一緒にいるなぁ…

(もしかしてシベリアくんのことが…?!
それなら応援しなきゃ!!)

(えっっっ!?!?!?)


「なんとか借り物競争のお題係になれたけど
ロボに何を引かせるかだよなぁ」
「何か案は無いのかい?」
「うーん、同じ中学の人…とか?」

「それじゃあ、ロボがラミナのこと
気付いてることになるじゃないか」
「あ、そうか…

でもダメ元で入れるのもアリだろ!」
「その場にアンタがいないならね! 」
「気をつける!」

「ラミナを連想させるもの、
いろいろ入れとけばいいんじゃないのかい?」
「そうだな!どれに当たってもいいような…
髪の色が茶色、髪の長さが肩まである…とかか?
パッとしねぇな…他あるか?」

「かわいい子!優しい子!天使!ウチの女神!」

「全部却下」


(あ、あれって…………
ロボくんと………………

彼女さん………………?!?!?!?!)

「おいしそうなアイスがたくさん!
ねー!お願い!アイス買って〜♡」
「しょーがねぇなぁ」

「やったー!ありがと!!大好き♡♡♡」
「わかったからやめろって」

(!!!!!!)

「どのアイスにしよっかな〜♡」
「こんなんどれも一緒だろ…」

(あ、ダメだ、泣きそう………

寄り道して帰ろう…………)


「ラミナ無事に家帰れたかなぁ?」
「ハンナさぁ、会った時から思ってたけど
ちょっと過保護すぎね?」

「うるさい、ウチはあの子がそばにいないと
落ち着かないんだよ」
「一途だよなぁ。
まあなんとなく、気持ちはわかるぜ。
不器用なくせに一生懸命な子だから
守りたくなるタイプだよな。」

「手ぇ出したら、タダじゃおかないよ」
「出さねーよ!やめてくれよ!じゃあな!」


「ったく、ハンナのやつ………

たまに極道みたいな迫力あるんだよなぁ…」

「ん?」

「あれって……ラミナちゃん!?」

「え!?!?泣いてるのか?!
どどどどうした??帰ったんじゃなかったのか?」
「な、なんでもないよ!目にホコリが…」

「なんでもなくねーだろ!!
話聞くからとりあえず落ち着け!な?」
「あ、ありがと…………」


「あー!おいしかった♡
また連れてってね♡」
(ん…?あれは……)

「ちょっと用事思い出したからここまでな」
「わかったー!」


「ロボくんが………
彼女さんと歩いてるの見ちゃって…」
「えっ!?あいつ彼女いるのか!?!?」

「女の子がロボくんに…大好き!って…
ぎゅーってしてた…………」
(確かにそこまで言ってたら
彼女か??でも、え?え?マジか〜…)

「でも簡単に……好きって気持ちは
捨てられなくって………」
「それは…そうだよな。」

「とりあえず今日は俺が家まで送るから
家でしっかり休んで…」
ぐいっ
「!!!!」
「………もうちょっと一緒にいて……」
(え?やばいやばいハンナに殺される…!)

「大丈夫、ちゃんと家までは一緒だから…」
「家に帰っても1人だもんっ……お願い…!」
「!!!!」
(え!ほんとにほんとに殺される!)

「今1人でいるのはつらいよ〜〜〜!」
(くっ…!!俺は何を迷っているんだ!!
目の前で女の子が泣いているのに
自分の命を守ることばかり考えて…!!
そんなの男じゃねぇ!!)

(手を出すわけじゃないんだ。
慰めるために、励ますために……
ちょっとぎゅってするだけ…)

「今日だけ…泣きたいだけ泣いていいぜ。
俺が受け止めてやるからな…」
「ありがと………シベリアくん………」
                           
                           
                          
                         
                            
                           
                            
                              
                           

「おい!!!!」
                         
                         
                         
                          
                             
                          
                         

「!!!!!!」

「ロボ!?」
「…………何やってんだよ」

第7話へつづく

#君恋

✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
第6話お読みいただき
ありがとうこざいました!
最後の方のシベリアくんは
笑いながら書いたり撮ったりしました😂😂😂
チャラチャラしてるのに意外と真面目で
ときどき大げさになっちゃう彼も
ぜひ好きになってあげてください🥰
後半は場所が慣れてないからか
ポーズにめちゃくちゃ苦戦しました…
いろいろ伝わってればいいのですが…😱😱😱
ここ何話か出番の少なかったロボくんですが
また次からは出てきますよ!!
自分もきゅん💓不足なので!!!!
最後きっと急いで止めに来たんでしょうね…
ぐふふ🤤←

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?