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NETFLIXの創業者がアメリカ版青年海外協力隊出身者だった

JICA海外協力隊として2019年から2020年にかけてヨルダンで活動していた。コロナ禍での帰国となり、またいつかヨルダンを訪れたいと思っていた中、NETFLIXからヨルダンを舞台にしたドラマ「アルワラビ女子高校」が日本語字幕で公開されひっそりと歓喜した。

NETFLIXについてはその独特な企業文化が注目されており、共同創業者で会長兼CEOのリード・ヘイスティングス氏がその中身を綴った書籍が日本で5万部突破のベストセラーとなっている。

多くの書評があるので内容についてはそちらに譲る。本書はリード・ヘイスティングスと、欧州経営大学院(INSEAD)教授で「異文化理解力」の著者であるエリン・メイヤーによる共著となっている。

この2人の共通点だが、どちらもアメリカ版の青年海外協力隊である「平和部隊(Peace Corps)」の出身である。しかも2人ともスワジランド(現在はエスワティニ)に派遣されており、さらにさらにどちらも教員として活動していた。

リード氏の平和部隊でのエピソードは本書の第10章「すべてのサービスを世界へ」で紹介されている。スワジランドの学校で、生徒に問題を出した時の、リード氏と生徒のやりとりである。

リード氏「幅2メートル、奥行3メートルの部屋がある。50センチ四方のタイルが何枚あれば、床全体に敷けるか」
生徒「ヘイスティングス先生、すみません、タイルって何ですか?」
NO RULES P396-397より

NETFLIXが事業を世界に展開していくにあたり、ネットフリックスの組織カルチャーを変えるべきかどうか悩んだそうだ。NETFLIXが平和部隊出身者によって創業されたこと自体が驚きだし、当時の経験が巡りめぐってNETFLIXの世界進出に活かされている点は個人的に勇気づけられた。

余談になるが、世界的なビジネスバッグブランドであるTUMIも、実は平和部隊出身者が創業者となっている。

トゥミは、1975年にアメリカで設立されました。トゥミという社名の由来は、南米の青年平和部隊のボランティア活動に参加した創業者が、ペルーの偶像「トゥミ」にちなんで名づけたことに始まります。
https://www.tumi.co.jp/abouttumistory

平和部隊出身者による世界的な企業や組織、まだまだありそうだ。


※エリン・メイヤーの「異文化理解力」については協力隊としての訓練期間中に読んだ時のnoteがありますので、気になる方は読んでいただけると嬉しいです。


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