バランガイとは?フィリピン人にとって家族が大切なのは公私の優劣が違うから
フィリピンにしばらくいるとバランガイと言葉をよく聞く。フィリピンの自治体は州(Province)、市(City)、バランガイ(Barangay)から構成されていて、Barangayが行政の最小単位。このルーツを知ることで日本とフィリピンの違いが腑に落ちた。
バランガイとは?
このバランガイという言葉は現地の言葉で「帆船」を意味する。フィリピンがスペインの支配下に入る前は、帆船に乗ったマレー人がフィリピン諸島の各地に住み、それを「バランガイ」と呼称したそうです。
フィリピン人のルーツは漁師。だから、一か八か。運命論者。ギャンブルが大好き。今を生きる快楽主義な理由はそういうことなのかもしれない。
人はいまでもバランガイ単位で生活する。暖かい気候は食べ物に困らず、争いがなく、競争もないから、バランガイは統合されなかったのかもしれない。平和だったんでしょう。その結果、スペインに占領された。平和すぎて競争がないと発展しないのかもしれない。
一方、日本は農耕民族。一か八かではなくて、自然と共存しながらコツコツ継続することが大切だった。儒教の影響が強くて勤勉。領土拡大のための争いが生まれて、戦国時代では経て、国を統一する統治システムができていった。
日本では、公私混同するなと言われる。公(おおやけ)の事と、私事(わたくしごと)をきちんと区別せよ、という考え方だ。社会的な事と個人的な事を区別する、というだけでなく、社会的な事が大事だという暗黙の理解がある。
国家があるから、「私」より「公」が大事。会社が大事。そんな一面があるかもしれない。フィリピンには公がなかった。スペインが持ち込んだが、元来フィリピンのものではない。だから、家族がなによりも大事。公より私が大事なのかもしれない。
日本人がフィリピン人が働かない理由が理解できないように、彼らは日本人が家族を最優先に生きていないのが理解できないのだと思う。プライオリティが違う。
「混淆へのパラダイム」という本の第四章にバランガイについて書かれていて、いろいろ考えさせられました。文化や歴史的なことを知るのが楽しい。
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