chiffon cake

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最近の記事

読書『悲しい曲の何が悲しいのか』(源河亨)

はじめに  本記事はJLABというコミュニティにおける義務タスクの一環として、以下の書籍および書評・記事を読んだ上で作成したものである。 誰が書いたものか  哲学博士号もち専門は心の哲学、美学。 大まかなテーマ  人間がどのようにして音楽を鑑賞しているのかについて考える話。人間には客観的、あるいは間接的に客観的に"美しい"と言える基準があるのだという説を支持し、そのために確立されている理論的な枠組みを順を追って説明している。 本書の特徴として挙げられる点 ・情報は充実

    • 読書『世界はなぜ地獄になるのか』(橘玲)

      本記事は、コミュニティJLABの定期タスクとして書かれたものである。 今回扱う本、および chiffon cake による書評は次のリンク先の通りである。 本書を取り上げた理由について:  ・以前より気になっていた著者だった  ・タイトルの印象が強烈だった  ・社会評論について勉強したかった と、知識を入れるために選んだ側面が大きい。 なお筆者は、正義がどうあるべきかについて語れるとは思っていない。 従って、本記事も各章の感想を並べていくに留める。 1章の感想  特

      • 『君は君の人生の主役になれ』(烏羽和久)

        本記事は、コミュニティJLABの定期タスクであり、同配属チームメンバーであるイヤープラグさざなみさんに紹介していただいた本について書かれたものである。 ・誰に向けた本なのか イヤープラグさざなみさんの記事でも書かれている通り、思春期真っ只中で思い煩う中高生に対象として本。 ・内容自体はアレ チラチラ難しい思想が著者のバックボーンとして伺えて、噛み砕いて説明しているのであろうが、いまいちポンと来ない。各パートの締めの文(太字で書かれている)は共感できるが、中高生の時点で理解

        • 『だから古典は面白い』(野口由紀夫)

          本記事は、JLAB基礎教養部のノルマで作成したものです。 また、以下のリンクにあるYujinさんの記事を参考しました。 本の感想の前に最近投稿者が精神的にストレス状態なせいもあってか、辛口になっている。 本投稿は捻くれた捉え方をする奴もいるものだなぁとくらいに思っていただきたい。 本の感想良い感想 「戦争と平和」についての章は面白かった。というよりも自分の考えと共鳴した。国でも世界でも、特定の個人あるいは特定の事件の有無で今日に至らなかったとは思えない。ただ、これは信条

          『AIの時代と法』(小塚荘一郎)

          またしても自分が西洋よりの考えが刷り込まれているのだなと感じた。 ・個人がデータ主体である考え方がしっくりきた ・AIを"電子人"とみなす考えが納得できる 巨大に溜まったデータにも主体が発現する。それを構成するデータ1つ1つが誰かによって提供されたもの。それなら (a, b) = (AI, データ提供者) は (a, b) = (企業, 社員) に似ているのではないか。a が提供する利益や損失は b に還元され、a が負う責任は b が背負う。このように設定してしまえば、形

          『AIの時代と法』(小塚荘一郎)

          『「サル化」する人間社会』(山極寿一)【言葉と家族とゴリラ】

          あまりにも一貫性のない記事なので内容の説明というか弁解です。1.コミュニティの義務である活動内容を勘違いして必要ない書評を書いてしまったので書評があります。2.読んでいる途中で自分用に残した感想があります。3.自分という人間が読んで展開する内容です。4.本来は人に晒すようなものではありません。なお、3.以降は読んでもわからないと思います。。。ちゃんと伝わるように書くなら小説でも書いてみようと思います。 書評を供養する 本書はゴリラの専門家が書いたある種の社会批評。人間のコミ

          『「サル化」する人間社会』(山極寿一)【言葉と家族とゴリラ】

          ジェイラボワークショップ第54回『情報科学部初回オリエンテーション』【JK部】[20230508-0514]#JLWS

          DAY1けろたん 05/08/2023 6:26 AM 本日から1週間情報科学部のWSです! よろしくおねがいします! (投稿は夜からです。初日はけろたん&chatGPTです) けろたん 05/08/2023 1:15 PM (1)情報科学部の過去活動 情報科学部は毎週水曜日にミーティングを開いています。 そんなハイペースで集まって何をやっていたかというと、一つは、Schemeというマイナープログラミング言語でのプログラミングを学習した「SICP」というテキストの輪読(

          ジェイラボワークショップ第54回『情報科学部初回オリエンテーション』【JK部】[20230508-0514]#JLWS

          【読書】『「タバコと酒」の健康常識は嘘だらけ』(橋内章)

          はじめにきっかけ:  ジェイラボに所属するうえで課される書評ノルマ。 選書理由:  喫煙者だからちょうどいい。 自分の立場 大前提として、私は喫煙者だがタバコが体に有害だと思っている。この本を読んでも考えは変わらなかった。本書は禁煙ブームに対して防御を行なったまで、それも当時(2013年8月)までの内容である。本当にタバコが体にどれだけ毒なのかを知りたいひとは、該当する学会の最新論文をちゃんと辿ったほうがいいだろう。  まあ別にそんなことしなくても、毒煙であることはほぼ

          【読書】『「タバコと酒」の健康常識は嘘だらけ』(橋内章)

          【読書】 『生きること学ぶこと』(広中平祐)

          (執筆中)私にとって広中先生はすごく間接的にだが、関わりのある人物といえる。 いま、彼の証明した特異点解消定理は深層学習(私の専門)の理論的基盤に関わっている。 「神経多様体の特異点と学習」 (by S.Amari)

          【読書】 『生きること学ぶこと』(広中平祐)

          [読書ポエム] "メタバースとは何か~ネット上の「もう一つの世界」"を読んで...

          ちょこっと用語について解説メタバースには2種類ある: AR, VR      AR(拡張現実):  現実世界に映し出される仮想的なモノ     VR(仮想現実): 現実とまったく別の仮想的な世界 このほかMR(複合現実)と呼ばれるARとVRを合わせたモノも存在する はじめに (今がどうかは知らないが)一時, "メタバース"が話題に上がった. コミュニティの義務として書評を書かなければならなくなった私は, Amazon Kindle Unlimitedで漁れるものはない

          [読書ポエム] "メタバースとは何か~ネット上の「もう一つの世界」"を読んで...

          #読了 「異邦人」(カミュ, 新潮出版)

           「今日、ママンが死んだ。」いきなりインパクトのある一文だ。  主人公は一体何を思うのだろうか。大抵の人は悲しい主人公をイメージし、自己投影を試みて読むはず。しかしこの主人公はまるで堪えていない。  母親が亡くなっても意外とあっさりしているタイプか、と解釈を修正してみても異常な人物である。裁判で検事にも指摘されているが、母が死んだ翌日に女と戯れ、共にコメディ映画をみている。  常識的には考えられない行動なので、ムルソーは理解されない。  "死生観"。彼とほかの人物に決

          #読了 「異邦人」(カミュ, 新潮出版)