食道がん日記#29 下咽頭の治療選択肢
下咽頭の新たな腫瘍の生検結果は扁平上皮癌だった。ステージの確定はまだこれからだけど、かなり気持ちが沈んでしまって浮上できない。
◆原発巣:胸部食道ステージⅣ
・抗がん剤4クール+放射線治療【2023年9月~2024年2月】
◆重複がん①:下咽頭(梨状陥凹部・喉頭蓋)、頸部食道ステージⅠ
・内視鏡手術(ELPS) 下咽頭【2024年4月】
・内視鏡手術(ESD) 頸部食道【2024年6月】
◆重複がん②:下咽頭(輪状後部)
・CT,MRI検査中 ←今ここ
CTもMRIも検査結果が出ていないためステージはまだわからない。先日診察をしたのは消化器内科の医師だったが、頭頚部科・放射線科に相談しており、ざっくりとした治療選択肢は聞けた。
何よりショックだったのは、外科的治療は下咽頭・喉頭の全摘出手術しかない、ということだ。経口的手術による部分切除はできないという。がんの部位と進行度によって部分切除の可否は決まるわけだけど、私の場合はもうできない段階になっている。
全摘出すれば当然、発声機能は永久に失われる。またしてもここで「なぜそこまで見つけられなかったのか」が出てきてしまう。思っただけじゃなく医師にもけっこう質問をぶつけた。医師は過去の内視鏡画像を見比べては「見えてないんですよねぇ」と繰り返していた。
現時点での治療選択肢は放射線療法、化学放射線療法、全摘出手術。CT,MRIの結果によって選択肢が変わる可能性があるけど、発声機能を温存した外科的治療の可能性は極めて低い。
私は食道がんですでに放射線治療を受けているため、下咽頭へ照射できる範囲が限られている。食道がんは胸部だったけど、頸部付近のリンパ節にも照射していたためだ。放射線治療もまだ「可能」と確定していない状態である。
つまり、今後の検査結果次第では全摘出手術の選択肢しかないということもあり得る。声を失うことへの恐怖が襲ってきて、時折生きる気力すら失いそうだ。めまいや寝汗、不眠または過眠の症状が出てきた。
前回に続き書きなぐり状態だけど、書いたら少しだけ気持ちが整理できた。今は日々の心のコントロールで手一杯だ。
治療がんばります!