プロムスの最近の女性指揮者たち
そもそも「女性」とか「男性」という冠をつける必要がどこまであるのかは疑問だが、女性指揮者が然るべき評価を受け、各地のオーケストラを率いている。イギリスの音楽イベント最大のものはPromsだろうが、その節目のイベントを女性指揮者たちが担当している。
去年のプロムスの"First Night"を指揮したのはフィンランドのDalia Stasevskaだった。シベリウスの「フィンランディア」やグリークのピアノ協奏曲などを演奏をした。「フィンランディア」は明らかに従来とは異なる面を浮かび上がらせてくれる。
大トリにあたる”Last Night"を指揮したのは、アメリカのMarin Alsopだが、3度目の大役である。最初は、10年前で大きな出来事とされた。もはや観客のあしらいも手慣れたものとなっている。それはボルティモア響でクラシック音楽を若者に広げようとした経験の産物でもあろう。
これが今年の"Fist Night"でのオール女性プログラムへとつながっている。ここでは香港出身のElim Chanのデビューであり、クララ・シューマンのピアノ協奏曲を Isata Kanneh-Masonのピアノで演奏している。