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「フィールド・オブ・ドリームス」とアメリカの神話

"Field of Dreams"1989を久しぶりに見て、バート・ランカスターが演じた医者のエピソードなど、何か言及されている気がしていた。アイオワを舞台にした事も含めて、"One Foot in Heaven"1941がつながる気がする。天国への言及、父と子の相克、ここではメソジストの牧師の話だが。フレドリック・マーチが演じているのだから、バート・ランカスターを登場させても不思議ではない。

”Field of Dreams"で、レイは作家のマンと会うためにアイオワからボストンへ向かう。中西部と東部の差異を凝縮するような旅でもあるが、"Hair"1979冒頭のオクラホマからニューヨークへのバスの旅の凝縮にはかなわない。ヴェトナム戦争へ行くために出頭する場面だが、カウボーイハットを被っていた主人公が、ニューヨークでは脱いでいて、そこに乗馬したヒロインが通りかかることが重要だろう。トワイラ・サープの振り付けとともに、やはりすばらしい。

アイオワを舞台にしたミュージカル映画といえば、"State Fair"1945だが、知名度としては"Oklahoma!"(映画は1955だが、舞台は1943)に負けるのは仕方ないか。ダナ・アンドリュースファンとしては、ちょっと外せない映画なんだが。この"Oklahoma!"の歌に幾重にも重なっていて、この土地を"brand new state"とみなしている考えが解体される過程が”Hair"とも言えるだろう。

最新作の"Twiesters"2024で、"Out of Oklahoma"を歌うLainey Wilsonはもう一度過去のオクラホマのイメージを再利用してみせる。ルイジアナの人口250人の田舎で生まれ育った彼女はやはりこの広大な土地の感覚を掴むのがうまい。


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