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IPS実践研修会 第4回「クライエントの可能性(キャリア、願望等)」
みなさんこんにちは。いつも私たちの記事を読んでいただきありがとうございます。
IPS実践研修会も残すところ今回を入れてあと2回となりました。
私は当法人の就労支援委員会の一員としてこの研修のお手伝いをしていますが(このnote記事の作成も含めて)毎回思うのです。仕事を終えてからの2時間、業務に追われ既に疲れ切った頭で更に色々と考えなければならないようなこの研修に参加してくださっている参加者(支援を職業としている方々)が、シンプルに凄いなぁと。それと同時に支援に対して熱い想いとモチベーションを持っているから参加しているのだろうとも思います。少なくともこの研修会にはそんな人たちが集まってきているのだと思います。
さて、第4回目は「クライエントの可能性について」をテーマに行われました。
前回までの内容は過去の私たちの記事をご覧ください。
講師からの最初の問いかけはこれでした。
「クライアントの可能性に焦点を当てるためにあなた(支援員)がこれからするべきこと、または現在していることは何ですか?」
受講生からは、「クライエントに質問する」「仕事や作業を一緒に頑張る」「できないと言わずやってみようと言う」「クライエントの可能性を信じる」等が出ました。しかし同時に「信じたいけれどそれが難しい時もある」という意見もありました。
そしてその葛藤を表すかのように、今回のディスカッションはいつもにも増して中々意見が出てこない回でもありました。
可能性に焦点を当てることを考えた時に、何に着目するかというとその人の強み(ストレングス)ということになります。ここで講師の本多からストレングスモデルについての講義(ストレングスモデルの視点、6つの原則)について説明がありました。
(ストレングスモデルの本の紹介してもいいかも?本のリンク貼るのも著作権引っかかりますか?)
ここで受講生に誰か(クライエント)を思い浮かべてもらい、その人のストレングスを10個思い出して言うという小ワークをしました。中々思いつかず、3つでも苦戦している様子がありました。
ストレングスモデルの6原則の中の一つに人々はリカバリーし、生活を改善し高めることができるとあります。リカバリーの中には①社会的リカバリー②パーソナルリカバリー③臨床的リカバリーがあり、社会的リカバリーの中には就労も入っています。自分が何らかの役割を持つことがリカバリーに繋がり、仕事をすることはまさにそのことに繋がることであり、働くことが寿命を延ばすと言われていることが統計上でも出ていることなどがリカバリーについての説明の中で語られました。
私たちは障がい者の就労を支援する際、できないところに目が行きがちになり本人の希望、願望を後回しにしていないでしょうか。その結果、本人の可能性を遠ざけてしまってはいないでしょうか。
確かにクライエントを信じることは時に難しく支援員は落胆してしまうこともあります。それでも私たちは信じ続ける、そしてそのことをクライエントに伝える、クライエント以上に私たちは彼らの可能性や未来を信じている。楽な道ではない事がほとんどです。一人だと悩んでしまう、信じられなくもなってしまう。だからみんなで支援する。IPSではチーム全体でクライエントを支援するのです。
講師からの最後の問いでは、
「クライエントの未来、可能性を信じるために私たち支援員は何をするのか?」
受講生からは、
「クライエントを好きになる」「耐える」「待つ」「信じていることを伝える」「大丈夫、できる、何とかなると声を掛ける」「やってみようと言う」
研修の最後にはこのような意見が出ました。
「支援員はいつだってクライエントから試されている」
本多講師のその言葉で今回の研修は終了しました。
次回は最終回、第5回「トライアンドエラー」になります。なお、昨年度の第4回目の様子はnoteでご確認ください。