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営業の秘策『完コピ』が僕を変えた。売れなかった僕が学んだ営業の真髄」
高校時代、僕は部活もせず、ただ遊びまくる日々を送っていました。大学も同じく、遊びに夢中で、あまり勉強はしなかったですね。両親が教師だったこともあり、漠然と「自分も教師になるだろう」と思い込んでいて、教員免許だけは取得していました。それでも、どこかで「すぐに働きたくない」という気持ちがあって、大学卒業後はカナダのバンクーバーにワーキングホリデーに行くことに決めました。
もちろん、遊びがメイン。夜はバーで踊り明かし、昼はバイトをしながら好きなことをしまくっていました。そんな日々の中で、今の妻と出会ったんです。英語は日常会話程度しか話せるようにはなりませんでしたが、当時はそれで十分満足していました。
日本に帰国後、教員採用試験の勉強も全くせず、「営業でもやってみようかな」と、安易な気持ちでキレイメなリフォーム会社に就職しました。ところが、そこは想像以上に「えげつない営業会社」でした。
面接では「朝9時から」と言われていたのに、実際は朝7時から全力で大声で朝礼。終わるのは20時を超えることがほとんどでした。同期は10人くらいいましたが、みんなすぐに辞めていきました(笑)。でも、なぜか僕は辞めずに残っていました。振り返れば、少し根性があったんでしょうね。
でも、売れないんです。自信を持ってコミュニケーションを取っていたはずなのに、全然売れませんでした。何をやってもダメで、思いついたのがある秘策。それが今でも僕の営業ノウハウに大きく影響を与えています。
それが「完コピ」です。
トップ営業マンの完全コピーになればいいだけじゃん!って、そう思いました。彼らがどうやって接客しているのかを録音して動画を撮って、何度も繰り返し練習しました。シンプルで簡単な方法に見えるけど、やってみるとこれが本当に効果的だったんです。そして、ひとりの営業マンを完コピしたら、今度は売上ランキングベスト5に入る人たちにも電話して同行し、全てを完コピ。
これが、ものすごく効果を発揮して、売上がどんどん上がり始めました。今でもこの方法を活用しています。どんな分野でも天才的な営業マンがいる。その営業マンを真似すれば、80点の成果を出せる。これを実践すれば、食いっぱぐれることなんて絶対にないんです。
僕はこの「完コピ」をマスターし、営業の世界で上に上がることができました。そして今、独立してもこの方法は活用し続けています。営業の成功の原点が、この「完コピ」にあるといっても過言ではありません。
次回は、営業会社で栄華を極め、その後転落していき、最終的に独立するまでの話をお伝えします。どん底から這い上がったその瞬間をお話ししたいと思います。