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日本のグラフィックデザイン2023|デザイン展示を見てきたよ。
こんにちは。
株式会社ラクスのデザイナー、しゅういちです。
先日、ふと思い立ち、日本のグラフィックデザイン2023をクリエイティブチームで有志を募って展示会に行きました。
普段の業務でデザインの参考資料などを探す際は、Web上で探すことがほとんどです。
また、デザイン関連のオンラインイベントなどは各自参加することもありますが、リアルなデザイン展示を見に行く機会はあまり多くありません。
そんな理由から今回企画しましたが、一番の理由は何より面白そう!と思ったからです。
今回は展示の内容も少し紹介しながら、普段の業務を離れて実際の展示会に行ってどうだったのか、をご紹介したいと思います!!
1.日本のグラフィックデザイン2023とは
日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)は、会員約3,000人を擁するアジア最大級のデザイン団体であり、1981年より毎年、過去1年間のJAGDA会員の優れた仕事や作品をまとめた年鑑『Graphic Design in Japan』を発行し、日本の多種多様で質の高いグラフィックデザインの成果を国内外に紹介しています。
本展では、年鑑2023年版の掲載作品の中から約300点を実物と映像で展示します。身近な雑貨から、書籍、商品パッケージ、シンボル・ロゴ、ポスター、ウェブサイト、映像、展覧会やショップの空間デザインに至るまで、日本のグラフィックデザインの現在をぜひご覧ください。
2.ちょっと早めに退社していざ六本木へ!
10月月初某日。上半期の仕事も少し落ち着きつつな初秋の頃。
皆が仕事をしているのを横目にいそいそと帰り支度をするあやしい影が数体…
そうなのです。今日はちょっと早めに退社させていただき、展示会のある六本木に行くのです…!
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新宿から都営大江戸線で着いた六本木。東京ミッドタウンのキラキラ感にソワソワを隠せない一同。
一方、内心僕は少しだけ心配していました。
(皆を早退させておいて、すぐ見終わったらどうしよう…)と。
実際に会場に着いて、そんな心配は杞憂だったと知ります。
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ポスターやプロダクト、映像作品に至るまで沢山の作品が並んでいます!!やったー!!わくわくが止まらない☆
各々のスピードでゆっくり作品を見て回り、最後に皆で気になった作品の感想を言い合いました。
3.皆の気になった作品紹介!
どの作品も魅力に溢れ、真剣に考えさせられる作品からクスッと笑える作品まで、素晴らしい作品の数々でした!
大変僭越ではありますが、皆が気になった作品をいくつか紹介させていただきます!
※作品の撮影許可と掲載許可はいただいております。
たまご焼き専門店「の屋」のパッケージと説明書
たまごの色が映えるカラーリングだからか、平面なのにたまご焼きがちょっと浮いて見えます。
たまご焼きの断面がさり気なく「の」と「屋」になっていて、その違いがプレーンと九条ねぎ入りの違いにも見えて面白いと思いました!
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富山駅の古本市のポスター
作者:高森崇史氏
キャッチコピーに同意。思いもよらないものがありそうな気がしてちょっとワクワクするのがいいなと思いました。
「古本」の文字がなんとも言えない古本感。
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新潟県の焼き鳥店「鳥梅」のロゴとSPツール
一発で鶏と分かる形、松模様と赤色からも和を感じます。
シンプルでありながら、この店「美味しそう」と感じるロゴでした!
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ポスター販売サイトの商品ポスター
作者:中村至男氏
一目で足を止めるインパクトがありました!
一見コミカルに見えますが、ワニの無機質さがかわいくもあり、皮肉っぽいシニカルな世界観を感じました。
飛行機との対比がミクロとマクロで不思議な面白さと魅力があります。
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ガーディアン・ガーデン主催のグラフィックデザインのコンテスト「1_wall」のポスター
シンプルで情報が分かりやすい印象のポスター。目に入るカメラアイコンは写真展だという意味で、目に入りやすく、文字の大きさや配置も意図が分かりやすかったです。
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サントリー「天然水2022」のポスター
この展示の隣にアルプスの山脈がドーンとある作品も並んでいて、山とペットボトルの上の部分でイメージマッチさせているかもと思いました。大自然のイメージをダイナミックに伝えている分かりやすいポスターでした。
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ソニー・ミュージックレーベルズ「JUJU カバーアルバム『ユーミンをめぐる物語』」の新聞広告
作者:窪田新氏
QRコードを読み込むと、音楽が流れ、それに合わせて新聞に印刷されているレコードの上に歌詞が浮かび上がる仕掛けになっています。斬新で発想が面白いと思いました。
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自主制作作品のポスター
直観でなんか好きだと感じました!白い背景に黒い線で描かれたシンプルでゆるいタッチの絵に惹きつけられました。実は右下に、すごくすごく小さく 「 ぼくら、ノットパーフェクト but Yeah 」と書かれており、その文を体現していると思います。
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金沢のホテル「香林居」のリノベーションに伴ったブランディング作品
作者:藤田佳子氏
シンプルできれいなデザインだな~と思い目に留まりました。後に宿を調べると、デザイン一つ一つが宿のデザインと調和していて、宿の世界観を作り出すツールになっていて素敵だなと思いました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697106501403-mNPGO9VNde.jpg?width=1200)
JAGDA富山地区企画展出品作品のポスター
作者:羽田純氏
「しずかちゃん!」と目に留まった作品でした。
良く見ると、ブラックオーバープリントなので、下の赤色が透けて見えモコっとしている質感も良かったです。
高岡市が、藤子・F・不二雄さんの出身地だから、しずかちゃん?なのかも、と思いました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697106537312-lVdg6p9LNL.jpg?width=1200)
凸版印刷「グラフィックトライアル / 5 SISTERS」のポスター
作者:田中良治氏
Webデザイナーの方の5連作のうちのひとつの作品です。
デジタル的な表現を紙面に落とし込んでおり斬新だと思いました。ポスターをぱっと見ただけではわからなかったのですが、調べてみると紙の裏側に複数回印刷を重ねて、後ろからバックライトを照らすことでネオン管のような光の表現を試みた作品のようです。
![](https://assets.st-note.com/img/1697106654039-hcL2ehnVhn.jpg)
コクヨ「ヨコク研究所」のWebサイト
色彩とインタラクションが独特です。グラデーションの感じはぱっと見グラフィックっぽさを感じます。
![](https://assets.st-note.com/img/1697106922981-wB2FgKHGKB.jpg?width=1200)
「HIROSHIMA APPEALS 1983」のポスター
作者:亀倉雄策氏
HIROSHIMA APPEALS とは
広島の惨禍を世界に視覚的に伝えることを目的とし、毎年選出されたグラフィックデザイナーがポスターを作成する取り組みです。
今回の展示では、以下の作品が展示されていました。
・1983年(第一回):亀倉雄策氏
・2021年:大貫卓也氏
・2023年:中村至男氏
綺麗な蝶が火をまとって落ちていく姿は印象的で、綺麗だけど残酷で怖さを感じました。言葉ではうまく表現できませんが、目を奪われ、なんだか心が動きました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697106725445-cLfgNwe33b.jpg)
「HIROSHIMA APPEALS 2021」のポスター
作者:大貫卓也氏
ポスターの下にあったドームの中の灰を被った鳩のオブジェのカードがとても印象的でした。このイメージだけで凄く恐ろしいことがあったんだと感じます。
![](https://assets.st-note.com/img/1697155476842-o4Al1DhR0U.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1697106834805-tk0cWorOhI.png)
「HIROSHIMA APPEALS 2023」のポスター
作者:中村至男氏
言葉にはできない表現をイメージで表現しており、とてもメッセージ性を感じました。こんなにポップそうなテイストの絵なのに、戦争の怖さや人間の怖さを感じます。
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はい、作品の紹介は以上になります!他にも動画なども含め数多くの作品がありました!
4.展示会に行ってみた感想!
今回、皆で展示会に行ってみた感想ですが、実物の作品を見ないと分からないことや、人と一緒に見るからこそ感じられることが多くありました。
普段の業務と違う、自由な発想やアイデアに触れられた。
ポスターの特殊な印刷やパッケージの質感など、実物を見て分かる加工があった。
デザイナーさんのお名前に詳しくなった。
同じ作品でも人によって見え方が全然違ったり、気になる作品も違うことが分かった。
人と所感を言い合いながら(小声で)見ると楽しい!
チームにも共有しました!
毎月やっているクリエイティブチームの共有会でも発表しました!
作品の感想をアウトプットすることも勉強になります。
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ということで、デザインの勉強の観点もあり(楽しかったし!)チームの取り組みとしても良かったのではと思います!
たまの「書を捨てよ、町へ出よう」は大事だなとあらためて感じました。
最後に日本のグラフィックデザイン2023を開催いただいた「東京ミッドタウン・デザインハブ」様、ありがとうございました!次回も楽しみにしております!
また機会があれば、ラクスのデザイナー達で展示会やイベントなどに行くかもしれません!
そんなラクスではデザイナー採用を積極的に行っています!
是非ご応募をお待ちしております。
引用
出典:日本のグラフィックデザイン2023 | Tokyo Midtown Design Hub | 東京ミッドタウン・デザインハブ,https://www.designhub.jp/exhibitions/gdj2023,(2023/10/12)
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